【選考対策】求人の裏情報とは?企業を正しく理解する方法【失敗しない就職のために】
就職活動の中で出会う”求人”。
みなさんは求人を読み、その企業で働くイメージがどのくらい付くでしょうか?
また、入社後にそのイメージはどれくらい正しかったでしょうか?
文面だけでのイメージはなかなか難しいですし、社会人経験が少ない人であれば、正しい判断をすることは至難の技だと思います。
というのも、求人には表面的な内容しか書いていなかったり、ともすると応募者がオイシイと思う内容しか書いていないこともあるからです。
そんな中でも、その企業で働くことを正しく理解できなければ、入社後に満足して働くことはできないですし、そもそも適切な選考対策が打てずに内定を勝ち取れません。
では、どのようにして適切な情報を得れば良いのか?
この記事では、求人の特性を知り、また求人以外から企業情報を取得する効果的な方法をご紹介したいと思います。
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・これから就活が始まる
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目次
結論
・求人情報は氷山の一角。その裏側にある、「出せない情報」「出さなくても良いと判断した情報」が重要。
・情報収集はHPからの取得が有効。口コミサイトも有効だが主観情報に注意。
・エージェントを使うと、有益な情報が効率的に手に入りやすい。
求人情報というのは、企業にとっても適切な応募者を集めるための超重要ツールとなります。
だから、超重要事項が書きまくってあるとありがたいのですが、残念ながら求人をする際にはさまざまな制約がかかり、結果的には”わかるようなわからないような求人票”が出来上がってしまいます。
そういった背景にも触れながら、見ていきたいと思います。
1.求人情報は氷山の一角。その裏側にある情報収集が重要
冒頭で述べた通り、みなさんが見ている求人情報には多くの必要情報が書かれていますが、その情報は実は表面的であり、大事な部分が語られていない可能性があるのです。
なぜそのようなことが起きるのか?
”求人”にかかる制約がその原因となります。
1.1. 求人票や求人サイトは文字数や書くべき内容が決められている
求人の種類は様々で、求人サイトのWebページや就職エージェントが自作したPDFなど、その構成や特徴は求人媒体によって全く異なります。
実はここに求人情報が表面的になってしまう理由があるのです。
【求人サイト】
想像はできるかと思いますが、求人サイト各社によって「記載可能な文字数」や「記載可能な内容」はある程度決まっています。
しかも、多くの求人サイトはお金を多く払って広告枠を買うことで、多くの情報(文字や写真)を載せられるようにできています。
企業によって採用にかけられる費用は異なり、そうなると残念ながら文字数を諦め、伝えるポイントを絞る企業も多いのが実情です。
※情報は質も大事なので、大きい広告枠=内容が充実しているとは必ずしもいえませんが。
また求人サイトも今や多様で、リクナビやマイナビといった大手求人サイトのように広く多くの情報を網羅しているものもあるし、逆に伝えるポイントをある程度絞っているサイト(※)もあります。
どの求人サイトに記載されているかで、取れる情報の広さや深さは変わってくるということになります。
※「社風に徹底的にこだわっている求人サイト」
※「理念やビジョン共感にスポットを置いているサイト」など
【就職エージェント】
特に中途採用で多くの人が利用する就職エージェント。求人票はとてもシンプルで、大体がA4の1ページか2ページでまとめられています。
そうなるとほとんどの項目が要点に絞って書かれているため、得られる情報量は非常に少なく表面的です。
なぜ情報量が少なくなるかと言うと、人(アドバイザー)を介して求人を紹介するため、口頭で様々な情報を伝えられるからです。
※ビジネスモデルとして、そこにパワーを裂かないということもあります。
口頭での伝達が可能なので、みなさんがアドバイザーに希望の要件を伝えると、記載がないような事項についても、
「実はこの企業さんは、あなたの希望する●●の分野に力を入れ始めています」
のように、目の前の人に合わせた情報を出してきてくれることもあります。
つまり、求人票の情報こそ少ないものの、色々と細かい点まで知っている、と言う特性なので、みなさんが積極的に情報を取りにいく姿勢があれば多くの有益な情報を得られる可能性があるんです。
1.2. 求人票には”裏情報”がある
求人票にはさまざまな制限の中で書けない情報が出てきてしまうことは理解しました。
その上で、転職エージェントが口頭で補足してくれるような、求人票の表には出てこない情報を
”裏情報”
と呼んだりします。(エージェントや採用担当の間で使われます)
裏情報は大きく二つに分けられます。
【出さなくても良い(と判断された)情報】
先に述べた、表に出せる量が限られているため書かれなかった情報です。それらは、一見重要では無い様に感じますが、応募者視点に立つと一人ひとりの就職先に求めるものは違いますので、人によっては重要な可能性があるものです。
例えば、
・(扱う商材や具体的な仕事は書いてあるが)企業理念はあまり書いていない
・(企業の平均年齢は書いてあるが)所属チームの年齢構成は書いていない
・(面接回数は書いてあるが)誰が面接官かは書いていない
例えば、上記の年齢構成を例にとって考えてみます。
とある求人に、
・「平均年齢35歳」「チームワークが重要な仕事」と記載がある
・裏情報には「チーム構成 50歳ー48歳ー42歳ー★」が隠れている
もしあなたが25歳でチームで動く仕事を希望しているとして、この裏情報無しに入社した場合、平均年齢と実際のチームの年齢構成のイメージギャップは大きいですよね。
また、もしこの裏情報を知っていれば「選考では年上と上手くやれるかを見られるかもしれない」など、選考のポイントが想像できますよね。
あくまで一例ですが、この様に本当に注意すべき情報が何らかの理由で表に出てきていない可能性もあります。
この辺りは、採用担当がその求人のポイントを抑えている場合はきちんと書かれていますが、もちろん採用担当のレベルも千差万別なので、自分が大事にしたい情報については積極的に裏情報を取りに行く必要があることは理解しておきましょう。
【出したくない情報】
残念ですが、応募者に”ネガティブ”と捉えられるため、求人票に出したくない情報というものが存在します。
例を挙げると、
・ネガティブな募集背景(前任がパワハラで退職、取引先との関係が悪く社員が定着しない)
・求める人物像の背景がネガティブ(達成意欲が高い人 → プロジェクトが炎上傾向にある)
・ネガティブな労働条件情報(残業が多い部署がある、離職率が高い部署がある)
これらの情報は、記載の義務がない限りは書く必要はありません。
特に、残業時間・離職率などは会社平均は書いてあっても、自分が入社する予定の部署がどうかは、わからない様な書き方になっていたりします。
実態としては、応募者は選考のどこかの段階でこれらのネガティブ情報を伝えられる可能性は高いです。
ネガティブ情報を知らずに入社されるとすぐに辞められる可能性があるためです。
ただ、求人段階においては、企業は応募者をたくさん集めることありきと考えることも多いので、できるだけ不都合な情報は書かない場合がある点、注意が必要です。
2. 情報収集はHPからの取得が有効。ネガティブ情報は口コミサイトから
Vでは、それら裏側を含む重要情報はどうやって集めたら良いのでしょうか?
2.1. 出したくないネガティブ情報 → 口コミサイトが有効
ネガティブ情報は、企業が自ら作成している媒体(HPや求人サイト)には出てこないことがほとんど。
そうなると頼るべきは、”利害関係のない第3者”となります。
それが「口コミサイト」です。
日常でもみなさんは様々な口コミ情報を見ていると思いますが、就職市場も同じです。
就職系口コミサイトには、下記の様な特徴があります。
・その企業に現職中の人・離職中の人の両方が匿名で投稿をしている
・ネガティブ情報だけでなくポジティブ情報も多い
・リアルな年収情報、残業など具体的な数字で知れる
真のネガティブ情報は口コミサイトでしか集められないため、その情報は非常に有益!と言いたいこところですが、注意点があります。
それは、口コミは”主観”が多く、事実かどうかがわからないこと。
例えば、パワハラをされた!という人がいて、本当にそれがパワハラだったかは判断が難しいです。
※私も経験上、人事部に寄せられたパワハラ相談を調査をした結果、適切な指導で全く問題がないこともありました。
この主観情報かどうかの判断はとにかく難しいですので、口コミサイトを見るときは以下の点に注意しましょう。
【注意点】
・客観情報や定量情報などできるだけ事実と感じれる情報収集に努める
例)▲▲という具体的な発言があった。▲▲人が辞めた。▲▲時間だった。
・主観や感想を表す語尾のものは拾わない
例)●●だと思う、●●と感じた、●●のようだった
・情報の”数”で判断する
例)サービス残業ありという口コミが5件あった>サービス残業について長文でコメントしている1件
・会社全体の話なのか、特定の部署や個人の話なのか注意して見る
日常の口コミサイトの見方としても有効活用できると思いますので、注意して見て下さい。
2.2. 出さなくても良い(と判断された)情報 → 会社HPが有効
「求人に記載できる情報量が決まっている」という話をしてきましたが、その情報量を自分たちで好きに決められて、内容も自由に考えられるのが
自社HPとなります。
だからシンプルに、会社HPには有益な情報がたくさん載っているケースが多いです。
例えば、
・理念やビジョン:その仕事をやる真の理由。共感できていないとモチベーションが続かない
・歴史:その会社の事実情報。会社の癖や傾向が見られる。 例)合併を繰り返している→新しい事業をやるチャンスがあるかもしれない
・採用専用ページ → 様々な職種の紹介や社風が語られているケースが多い。働く人がわかる
特に、転職の就活では採用専用ページは新卒に比べると少なく、「特定のポジション」「特定のスキル」でのマッチングがなされるケースが多いため、求人票は”仕事内容に直結する情報”の記載が重要視されます。
ただし、就職というのは会社に入ることであり、その会社の存在意義・理念・ビジョン・社風のマッチについても、スキルや経験と同じくらい求めらます。
HPを見ること自体は当たり前に感じるかも知れませんが、そこから本当に多くの根幹情報が得られることを理解し、じっくりとHPを見る時間を取りましょう。
3. エージェントを上手に使うと、有益な情報が効率的に手に入る
最後になりましたが、情報収集において効果的な方法の一つで、エージェントの利用について書いていきます。
就職エージェントは、企業から「●●な人を紹介して欲しい」という依頼を受けて、適当な人材を探し出します。
そのために、その企業の「求人する背景」「求人内容」「選考情報」などなど、採用を成功させるためにじっくりとヒアリングを行います。
エージェントのビジネスモデルは、
マッチングが成立して入社をした人がいた場合に、企業側から成功報酬を貰う
という流れとなっており、入社した人が活躍すればするほど「あのエージェントは良かった」と、リピートに繋がり、逆に入社した人が活躍しない場合は「あのエージェントはもう使わない」となってしまいます。
つまり、良いマッチングのためにできる限りの情報を集め、多くの情報量から相手(応募者)の希望に沿って伝えるという動きをしているのです。
有益な情報を効果的に得れる理由がここにあるのです。
もしみなさんがエージェントを利用する場合、求人の気になることは積極的に問い合わせるのがおすすめです。
エージェントがその時に持ち合わせていない情報でも、わざわざ採用担当に問い合わせて確認してくれるケースもありますよ!
まとめ
・人によって必要な情報は異なり、求人を表裏さまざまな角度から検証すべき。
・HP、口コミサイト、エージェントなど情報収集の方法は様々。エージェント活用は特に有効。
・良いマッチングのために、会社の根幹情報やリアル・詳細な情報収集を心掛けよう。
適切な情報収集ができれば自信を持って選考に望めます!
みなさんの希望が一人ひとり異なるように、企業も一社一社がさまざまな特徴を持っています。
それをしっかり見極めていきましょう!
【ライターのご紹介】 池澤 直(Nao Ikezawa)
大学卒業後、ニュージーランドへのワーキングホリデーを経て、株式会社リクルートに入社。人材紹介業に3年間従事したことをきっかけに、その後のキャリアでは大手グローバルメーカーや外資系メーカーなど、合計9年間人事を経験。キャリアの途中でCo-opビザにてトロントへ渡航し、現地企業でのインターン→就業で約2年間滞在。現在はモントリオールに家族で移住し、フリーランスとして主に日本の人材業や人事業務にリモートで携わっている。
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