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留学のカタチ
看護師留学
- カナダの大学・カレッジ進学に興味がある
- ワーホリで働きながら留学したい
- カナダで就職・移民が気になる
- Co-op、看護師留学など多数取り扱い
あなたに合った留学のカタチをご紹介します。留学のご相談は無料です。

カナダで看護師を目指す・日本の看護師資格を活かす留学
日本でも国際化が進み、医療現場では外国人患者への対応が日常的になりつつありますので、その中で「もっと英語を使いこなしたい」「国際的な現場でスキルを活かしたい」と留学を検討される看護師の方が多くなっています。
カナダでは常に看護師が不足しており、日本での看護師資格や経験を活かして移民を目指す方、あるいはカナダで新たに看護師資格を取得してキャリアを築く方など、様々な道が開かれています。特にコロナ禍をきっかけに人材不足が一層深刻化し、州や政府による就労・移民制度でも優遇されるケースが増えました。
もちろん、カナダの看護師資格を取得するには高い英語力や、州ごとに異なる資格制度への対応が求められるなど簡単ではありません。しかし、看護師は今後も高い需要が続く分野であり、就職や永住権取得に直結する現実的なキャリアプランとして注目されています。
Table of Contents
このような方におすすめ
- 日本での正看護師資格や実務経験をカナダでも活かしたい
- 一生使える専門スキル・国家資格を海外で身につけたい方
- 安定した職業で将来的なカナダ移民・永住権取得も視野に入れている方
- カナダで人の役に立つ仕事・社会貢献できる仕事に就きたい方
看護師留学の基本情報
カナダの看護師免許制度、日本との違い
カナダと日本では、看護師資格の管理制度に大きな違いがあります。日本では国家資格として国(厚生労働省)が免許を一元管理していますが、カナダでは看護師資格は各州・準州ごとに管理されており、各州の看護師規制機関(Regulatory Body)に登録する必要があります。
そのため、カナダで看護師を目指す際には、まず自分がどの州で働きたいのかを決めることが非常に重要です。各州によって、受け入れているプログラムの種類やカリキュラム、受験資格、必要な英語スコア、移行手続きの条件などが細かく異なります。卒業後は、州ごとの看護師協会(例:オンタリオ州CNO、ブリティッシュ・コロンビア州BCCNMなど)に申請し、試験に合格することで看護師として登録されます。
また、一つの州で資格を取得しても、別の州で働きたい場合は「移行手続き(Registration Transfer)」が必要になります。これには追加書類や条件が課せられることもあり、転勤・引越しの際には注意が必要です。
なお、日本の看護師資格を直接カナダに移行する場合は、まずNNAS(The National Nursing Assessment Service)という全国共通の資格審査機関を通じて学歴・職歴・資格の書類審査を受け、州ごとの審査に進む仕組みが整備されていますが、すべての人が移行できるわけではなく、追加教育が必要となるケースが多いです。
カナダの看護師資格の名称と学歴、州ごとの違い
教育制度や保険、医療の制度が国で統一されている日本と違いカナダは州政府の管理のため、州ごとに少しずつ規定や名称が異なります。州による用語の違いはありますが、看護師資格は基本的にカナダ全土で大きく次の3つに分類されます。
正看護師:Registered Nurse (RN)
必要な学歴:看護学士
※英語での表記はBScNまたはBSN(Bachelor of Science in Nursing)、またはBaccalaureate Nursingなど揺れがあります。多くの州で看護学士(4年制大学課程)がRN受験資格の標準になっています。
准看護師:Practical Nurse (PN)またはLicensed Practical Nurse (LPN)
必要な学歴:Practical Nursing Diploma(2年制)
※オンタリオ州ではPN、それ以外の州ではLPNと呼ばれるのが一般的です。役割としては同じですが、患者の病状の安定度や責任範囲の違いにより、RNの補助的役割が多くなります。
上級看護師:Nurse Practitioner (NP)
必要な学歴:修士課程
※Nurse Practitioners (NPs) は、RNs資格に追加で投薬の処方、診断、診断テストのオーダー等ができる経験と追加教育を受けた上級職です。州によって資格取得要件が若干異なります。カナダ国内でも需要が高い職種ですが、留学生が直接NPを目指すケースは多くありません。
カナダでの看護師の需要と給料平均
カナダでは看護師不足が慢性化しており、パンデミック以降さらに深刻化しています。2023〜2024年にかけては、Foreign Credential Recognition(FCR)プログラム と呼ばれる国の施策がスタートし、国外で看護師資格や経験を持つ医療従事者が、カナダで資格認定を受けやすくなる仕組みの整備が進められています。
このプログラムにより、書類審査や資格評価のプロセスの迅速化、費用支援、就職先の確保支援などが強化されています。看護師経験者・資格保持者にとっては、今後もこうした制度改善により、よりスムーズにカナダでのキャリア形成がしやすくなることが期待されています。
気になる所得ですが、日本の登録看護師の平均年収は519万円ほど(2025年データ)に対し、カナダの看護師の平均年収は800万円(カナダドル$75,000~)が期待できます。オンタリオ州の平均はそれより高く、中央値で$90,000というデータもあります。もちろんカナダ国内での地域の差はあるものの、総じて日本の平均を上回るケースが多いと言えるでしょう。また、給料の差だけではなく、人材不足という市場背景は、留学生にとって採用の追い風になっています。
看護師留学のプランニング方法
看護師になるための手順
カナダで看護師になるためには、看護師になりたい州の看護協会が認定する看護プログラムを持つ大学やカレッジを選ぶ必要があります。これは、カナダの看護師資格が各州ごとに免許管理されているためです。
各州で認定されたプログラムを卒業することが、将来的に看護師資格(Registered Nurse, Practical Nurse など)取得の前提条件となります。なお、すべてのプログラムが留学生を受け入れているわけではないため、留学生でも入学可能な認定プログラムかどうかを事前に確認することが非常に重要です。
また、日本で既に看護師資格をお持ちの方がカナダで資格移行を検討する場合は、通常「NNAS(National Nursing Assessment Service)」を通じた書類審査から開始し、州ごとの認定プロセスへ進む必要があります。各州が認定している学校リストは各州のリンクから確認することができます。
◆オンタリオ州: College of Nurses of Ontario (CNO)公式サイト
◆BC州: British Columbia College of Nurses & midwives (BCN&M)公式サイト
◆他州・国外資格評価(共通):The National Nursing Assessment Service (NNAS) 公式サイト
弊社は留学エージェントとして、進学先の学校選びや出願サポートを行っておりますが、NNASを含む資格移行のみのサポートは行っておりません。進学を伴う留学をご検討の方はお気軽にご相談ください。
今からカナダで看護師を目指したい方向けの留学プランニング
日本での看護師としての就学経験・就労経験はなく、カナダで最終的に正看護師(Registered Nurse ・RN)を目指す場合は、2通りの方法が考えられます。
①学位プログラム(4年制・Bachelor of Science in Nursing)で学び、卒業する
学位プログラムは大学(University)で提供されていますが、看護に関しては、一部カレッジでも提供があります。また、このページ下段の「おすすめプログラム」でご紹介しているように、地域内のカレッジや大学が連携してプログラム提供していることもあります。
②カレッジのPractical Nursingなどのプログラムでまずは准看護師(Practical Nurse・PN)を目指し、現地実務経験を積みながらカナダの永住権を取り、その後、学位プログラムを取って正看護師を目指す
①が正攻法で分かりやすいように見えるのですが、実際には非常に難易度の高い方法である点には注意が必要です。カレッジ・大学のアドミッション(入学審査)は、入試ではなく高校の成績証明をもとに行われます。最低でも70%、難関校の場合は80%後半などの高い成績を納めていなければ出願自体が難しくなります。4年の学費負担も非常に大きいため、成績がよく、資金にも余裕がある方に限定される方法です。
②は、以下のような方の現実的なプランとしておすすめです。
・高校の成績があまり良くなかった、一部理系科目を履修していないなど成績要件に不安がある方
・入学レベルの英語力(IELTS6.5や7.0など)に達するまでに時間や予算がかかってしまいそうな方
・看護師を今は目指しているけど、カナダが合うか、長期間残ってカナダで就労したいかどうかまだ決心がつかない方
カナダの永住権は必ず取れるものではありませんが、まずはカナダで進学してみて、就労経験を積む中で、その先の進路を考えていくことで、後の選択肢が増えます。カナダで看護師としてキャリアを積んでいくと決めたら、もちろん学位を取って正看護師としてキャリアアップを目指す、またはPractical Nurseとして続けていくということもできます。
多くのカレッジでは、Practical Nursingの前に、「Pre-Healthプログラム(1年)」として、英語・理系科目(生物・化学・数学など)の準備とともに、ヘルスケア系進学への進学サポートが含まれる準備コースがあります。いきなりカナダのヘルスケアプログラムに入るのは心配と考える方、または成績要件が足りない方でも目指せる環境があります。詳しくはご相談ください。
日本で、看護短大・専門学校卒業資格がある方向けの留学プランニング
日本の短大・専門学校(3年課程等)等で、既に看護知識についての教育素地があり、実務経験もお持ちの方が、カナダ正看護師(Registered Nurse ・RN)を目指す場合も、基本的には上記、①②と同じ選択肢が考えられます。ただ、全く未経験の方と比べ、ご自身はこの仕事に向いているのか・やりたいかなどの希望はすでにはっきりした上での進路選びとなるため、目指す目標を元に様々な選択肢が考えられます。
①学位プログラム(4年制・Bachelor of Science in Nursing)を目指す
正看護師を目指す、と最終目的地が決まっている場合はこの方法です。大学(University)よりも、カレッジが大学と連携したBScNプログラムや、独自に学位授与するプログラムなどの方が、授業料を抑えることができるのでおすすめです。カレッジは、ヘルスケアの分野で現地の病院など実習先とも関係の深く、卒業後の就職についてもスムーズです
②カレッジプログラム(2年制・Practical Nursing)でカナダの就労ビザ取得とカナダ就労を目指す
24年のPGWP(ポスグラ・カレッジ卒業後の就労ビザ)の規定変更で、申請ができなくなってしまった一部カレッジプログラムもありましたがヘルスケア系は非常に需要が高いため、引き続き申請が可能です。そのため、これまで留学生を受け入れていなかった、または枠が非常に少なかったカレッジも受け入れを開始・留学生枠の拡大を図っています。とは言え、ヘルスケアの教育素地がない方からのプログラム変更の希望も増えているため、競争率はこれから高くなっていくでしょう。
③カレッジプログラムで、Personal Support Worker・Medical Laboratory Assistantなど興味のある分野を学び、専門分野での就労を目指す
日本の学歴・職歴はあるが、「看護師」という職業や資格にこだわっているわけではなく、ヘルスケア分野に関わっていきたい。カナダでは、ライフワークバランスを大事にして働いていきたいとお考えの方には、1年など比較的短期で取ることのできるプログラムも選択肢の一つになるかもしれません。
Personal Support Workerは、介護現場で即戦力となるお仕事ですが、日常生活支援が中心の仕事で、医療行為への介入はしません。RNを目指す間のキャリア継続や収入確保の現実的な手段となりますし、近年では、ワーキングホリデーの取得の際に健康診断を受けて、ヘルスケア関係の仕事もできるように手配した上で、現地で就職する方も増えて来ました。(※ワーキングホリデーでは、事前の手続きがない場合ヘルスケアやチャイルドケアの分野でのお仕事はできません)
Medical Laboratory Assistant(MLA、または一部ではTechnicianと表記されることもありますが、通常はアシスタント職)は、医療行為というより、検体摂取や準備、採血などを行う職種です。患者さんの世話よりもこういった作業が好きだったという実感がある場合は選択肢に含めてみてもいいかもしれません。
日本の正看護資格を持っている方向け、資格・経験を利用した留学プランニング
日本ですでに4年制大学を卒業し正看護師資格を保持している方の場合、冒頭の所でご説明した通り、NNASの学歴審査を開始し、試験を受けることで直接の書き換えの道はありますし、これからさらに広がっていく可能性はあります。ただ、弊社が知り得る中で、日本人の看護師資格者の書き換えを日本語でサポートする機関・エージェントなどはなく、多くの方が個人で手探りで行っている状態です。弊社でも卒業生の方との情報セッションなどを開くことはありますが、まだまだ情報が少ないと感じている方は多いでしょう。
また、学歴審査を受けた場合でも、足りないと判断された場合は、追加で指定されるコースの受講などが必要になることもあります。もし国家試験のプロセスまで進むことができたとしても、英語圏での業務経験がない中で、いきなり現地の医療機関に就職を果たすことは大変ハードルが高いです。結婚やコモンローなどFamily Class(ファミリークラス)という全く別のカテゴリで永住権を確保する目途が立っている場合は例外として、外国人にとって、カナダの就労ビザや永住権などは取得することも大変難しいと言えます。
そのため、弊社では、国外の看護師資格保持者(Internationally Educated Nurse)を対象に、4年間の通学を2年間で終了させることができるカレッジプログラムの受講をおすすめしています。プログラム受講者は、国は違えど同じように、就学・就労経験を持つ方たちばかりのため、一緒にカナダの制度を学ぶとともに、様々な国の事情を知ることもできるでしょう。ほとんどの学生がカナダで看護師としての就労を希望しているため、カレッジ側で免許の書き換えについてやNCLEX-RN試験対策の情報セッションがあったり、クラスメイトと情報交換しながらプロセスを進めていくことができます。
プログラム卒業後は、最長3年間の就労ビザであるPost Graduation Work Permit(PGWP)を申請することができますので、書き換えが間に合わない場合でも現地で働きながら、ステップを進めていけます。
日本に帰国して再就職の予定だが、短期で医療英語を学びたい方向けの留学プランニング
冒頭の通り、日本の国際化により、日本の医療現場や万が一の事態が発生した際に、外国人の方たちが関わってくる可能性があります。日常会話では出てこない専門用語や表現を学ぶことで、不測の事態にも適応できる英語力を身に付けられます。特にカナダや日本で看護師になる予定はない方であっても、医療に関する英語を学んでみたい方に適した医療英語プログラムがあります。英語学習+αを希望される方におすすめです。
おすすめプラン
ここまでのご案内を踏まえて、いくつかプログラムをご紹介します。ただ、これしか扱えないということではありませんので、詳しくはご相談ください。
①Ontario州:Fanshawe X Western University, Collaborative Nursing Dgree Program (4年間)
このような方におすすめ
- 日本で看護師としての資格がなく、カナダで一から正看護師を目指す方
- 正看護師になりたいが、できるだけ費用を抑えたい方
- なるべく少人数のクラス単位で勉強を開始したい方
- 卒業後の就職や移民も視野に入れて進学したい方
カレッジ2年+大学2年で学士号(BScN)を取得できるプログラム。前半2年をカレッジで履修することで、4年制大学よりも授業料負担を抑えやすく、かつ少人数クラスで集中しやすい環境が整っています。卒業後は正看護師資格取得の受験資格を得て、カナダ国内での就職や移民申請の道も広がります。
②Ontario州:Humber Polytechnic, Practical Nursing Diploma(2年間)
このような方におすすめ
- 日本で看護師資格がなく、カナダで准看護師(Practical Nurse)を目指す方
- 卒業後にワークビザ(PGWP)を申請して働きたい方
- なるべく少人数のクラスで基礎から学びたい方
- 早期の就職や移民を現実的に目指したい方
トロント市内では数少ない留学生向けPractical Nursing Diplomaプログラム。2年間の就学後、需要の高い准看護師資格を取得し、カナダ国内での就職が可能になります。安定した就労経験を積みながら将来的な移民申請を目指す現実的な進路設計ができます。
③Ontario州:Conestoga College, Enhanced Practice for Internationally Educated Nurses(2年間)
このような方におすすめ
- 日本で看護大学を卒業し、正看護師として実務経験のある方
- 短期間でカナダの看護職への書き換えを進めたい方
- 卒業後のワークビザ(PGWP)を活用し、現地就労を目指したい方
- 学費負担をできるだけ抑えながら、移民も視野に入れたい方
海外で看護資格を持つ方向けの特別プログラム。2年間でカナダの医療制度や看護実践を学び、卒業後はNCLEX-RN受験準備や現地看護師免許書き換えの道を進むことが可能。クラス内も同じ国際看護師経験者が多く、情報交換やサポートも受けやすい環境です。
④Ontario州:ILSC Communication in Healthcare (3週間または、4週間)
このような方におすすめ
- 医療現場で必要な英語コミュニケーション力を強化したい方
- カナダの医療機関(SickKids)を見学してみたい方
- 将来的にカナダの医療職を目指す準備をしたい方
医療従事者向けの集中英語プログラムで、医療用語やケーススタディを学び、患者や医療スタッフとの効果的なコミュニケーション力を養います。希望者はSickKids病院での1週間のObservershipにも参加でき、カナダの医療現場を実際に見学できます。