メリットしかない、就職への近道。ジョブフェアのすすめ
近年では人手不足の業界が多く、ジョブフェアに関する広告を目にすることがあるかと思います。ジョブフェアーは企業側が主催する採用イベントで、どなたでもレジュメを持って参加できること、担当者と直接会うことができ、自己アピールが出来る点などメリットがたくさんあります。参加することでメリットしかないこのジョブフェアについて、今回はその魅力をご紹介いたします。
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目次
ジョブフェアとは
一例としてホテル業界を挙げますと、ホテルでは毎年繁忙期の到来に向けて一定の時期に大型採用が行われます。フロントデスクやキッチンスタッフ、フロアサービスなど幅広い職種での採用が求められます。そこで企業側はジョブフェアを開催し、一日で出来るだけ多くの求職者と出会い、目標とする数の採用を行おうとします。ホテル以外でもスーパーやスターバックスなどでジョブフェアのお知らせを目にしたことがあります。業界は異なるものの、企業側の目的は同様かと思います。ではジョブフェアの内容は一体どういうものでしょうか。
私は地元で評判の高い、伝統ある一流ホテルのジョブフェアに参加したことがあります。ホテル勤務歴のない、また応募するポジションでの経験もない状態でしたが、ジョブフェアへは参加資格等求められないので、身構えることなく会場に立ち寄ることができました。当日はレジュメを持参の上、少しフォーマルな服装で会場に足を運ぶと、数多くの応募者が集まっていることに少し驚きました。
担当者に自分の名前と希望ポジション名を伝えた後は、待合室で名前を呼ばれるまで待機します。幸い他の応募者と雑談をして、和やかな雰囲気でした。先に名前を呼ばれた応募者の中にはすぐに帰された方が多く、意外とすぐに終わるものなんだな、という印象を受けた記憶があります。名前を呼ばれ会場に入ると、会場では10テーブルほど並べられ、面接が同時に行われていました。最初に面接をした担当者は希望ポジションに直接携わっている方で、実務に関することや経験などの他、一般的な質問も数多く、初回のスクリーニングとして応募者の人柄や経歴をチェックしているのだな、と感じました。面接の後、なんと控室で次の面接に呼ばれるまで待機するように告げられました。それまでジョブフェアの構造を理解していなかったのですが、面接の結果、次の面接に進める応募者のみ残され、採用に至らなかった方々はすぐに帰されるシステムであることをようやく理解した瞬間でした。
そのあと二次面接は人事の方、最終面接は会長さんと行われ、当日は終了しました。その後数日以内と比較的早いテンポでジョブオファーの通知を受け取った記憶があります。
ジョブフェアへ参加するメリット
一番の利点は気になる企業に必ず面接をしてもらえることです。カナダで求職活動にあたり、応募方法は様々ですが、あいにく面接まで呼んでもらえないことが珍しくなく、レジュメやカバーレターの内容から一次スクリーニングがなされることが一般的です。スクリーニングに通過できるほどの職歴や類似した業界での経験がある方はいいのですが、未経験の業種に挑戦したい場合、カナダでの初めてのお仕事となりますと、面接までたどり着くのは至難の業です。一方ジョブフェアは参加資格が求められず、どなたでも参加できること、担当者に直接自分をアピールできることが最大の魅力です。例えば未経験であっても過去の日本、カナダでの経歴をもとに、何故皆さんがそのポジションに適しているのか、具体的に説明ができると担当者を説得しやすいことと思います。私の場合はホテル勤務歴がない状態での参加でしたが、応募ポジションに求められる資質やホテル側が求めている人材像とこれまでの私自身の経験をうまくすり合わせて話すことができ、それが最終的に採用に至った理由ではないかと分析しています。例えば応募先のホテルではホスピタリティ企業として、流れ作業的な業務を淡々とこなすのではなく、一人ひとりのお客さんのニーズにあった対応や、お客さんの名前を覚えたり特別なことをして差し上げるおもてなしを重視していました。質問された内容に対し、私は日本で病院勤務をしていた頃を思い出し、仲良くなった患者さんやご家族様との触れ合い、退院後にお手紙をいただいたことを思い出し、たくさん話せたことを覚えています。
他の利点として、一日という短期間でその企業のことをよく知れることが挙げられます。現代社会ではネットや口コミなど、ネット上での情報がたくさん溢れすぎてしまっています。一方、一日の大半の時間を毎日過ごす職場環境について、一体どの程度の情報がネット上で得られるでしょうか。例えば皆さんの中にはどんな業界や職種につきたいのか分からない方も多いかと思います。ネット上の限られた情報だけで絞り込んでしまうのではなく、偶然見つけたジョブフェアの広告をもとに、参加してみるとしましょう。少し事前に情報収集をした上で、担当者の方に企業について知りたい、どんなポジションが自分にあっているのか、など相談をすることができます。ジョブフェアで他の求職者に囲まれて参加をすることで刺激を受けながら職場環境を一部見たり、話を聞くことでその企業の魅力を感じる部分もあれば、逆に自分には向いていない、と感じるかもしれません。その経験をもって自分が何を求めているのか、ネット情報に頼らずに絞り込むことができることは大きなメリットです。
また、面接の練習という点でもメリットがあります。異国の地で第二言語を用いた面接に臨むことは決して容易ではなく、特にカナダでの初めての面接、久しぶりの面接となりますと身構えてしまう方が多いかと思います。ただ、面接のもつ特殊な雰囲気、よくある質問に少しでも慣れることでよりリラックスして、自分らしさを出しやすくなることと思います。大本命の企業でなくても、少し気になる企業のジョブフェアに参加して、情報収集、また面接の練習ができるという考え方もありますね。
ジョブフェアに向いている方
ジョブフェアを最もお勧めしたい方はカナダでの職歴に乏しい方、未経験の業種へ挑戦されたい方、またレジュメの内容が日本での職歴が多く書かれている方にもお勧めです。カナダを含め北米での採用では日本と比べ、能力重視、経験重視と言われています。日本のような新卒一斉採用のシステムがなく、必要に応じて募集をかけ、募集ポジションで求められる能力と応募者の過去の経験、能力をすり合わせ、採用が検討されます。レジュメ選考や面接の過程で能力を図る方法として、過去の経験、職歴が重視されるとも言えます。同じ業界の他社で、募集ポジションに近いような業務を行った経験のある方では、採用後すぐに即戦力としての活躍が期待され、ポジションは違ってもこれまでの職場経験を通して培った能力、例えばコミュニケーション能力や販売経験、パソコンスキルなどが募集ポジションで求められる能力と合致していると判断されますと、比較的最小限の時間で独り立ちして業務をこなせるようになることを期待し、採用の可能性が高まります。
一方、未経験での応募では上記のようなアピールがレジュメ一枚では大変難しいため、面接で直接顔をみて話ができることで、応募者自身では気づかなかった能力が高評価を招いたり、経歴から別のポジションを紹介されたりと、可能性が広がっていくかもしれません。カナダの職歴が乏しい方も同様、競争率の高いポジションでレジュメ選考を行う場合、非常に不利になりますので、確実に面接をしてもらえる点でジョブフェアはお勧めです。特に日本の方は愛想がよく、身だしなみがきちんとしている、時間やルールを守る、といった最低限のマナーを守れる方が多く、レジュメでは反映されにくい能力を面接で発揮することができます。サービス業や接客業では特に、お客様からの印象がとても大切なので、英語にあまり自信がない方でも面接練習もかねて、参加されてもいいですね。
今回はジョブフェアについてまとめてみました。私も初めて広告を見た際は内容のイメージが沸かず、参加自体を躊躇してしまった記憶があります。いざ参加することでお仕事ゲットのチャンスはもちろんのこと、企業の様子を情報収集したり、面接の練習とメリットを多く実感しました。参加して損をすることやリスクは何もないですので、お仕事探しをされる際にはぜひ自信をもって参加していただければと思います。
ライター Aki
ワーホリ、学生ビザ等でのカナダ留学歴約3年半、カナダ移民歴6年のビクトリア在住女性。
飲食店や介護施設、サービス業など幅広い業種を経験した後、ブリティッシュ・コロンビア州の保険資格を取得し、現在保険会社にて顧客対応、管理業務に従事している。
趣味はパブリックスピーキング、ズンバ、ヨガなど。
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