カナダの仕事探し・キャリアに役立つ LinkedIn活用法
近年ではソーシャルメディアが普及し、Facebookやインスタグラムなど、複数のSNSを活用されている方も珍しくないことと思います。皆さんはLinkedIn(リンクトインと発音するようです)は聞いたことがあるでしょうか。SNSツールは時代とともに変化し、それぞれ特徴、機能が異なるものですが、LinkedInは北米を中心に、現在日本を含め世界的に人気が高まっているツールとして知られています。従来のSNSと比べ大きく異なる特徴として、お仕事探しやキャリアに貢献する点が挙げられます。
そこで今回はLinkedInについて、自身の経験を踏まえ活用方法のご紹介したいと思います。
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目次
LinkedInとは
従来のSNSではお友達探しや繋がる機能、チャットや電話、写真の送受信といったツールが主体であることと思います。中には記事や写真、ビデオを一般投稿し、不特定多数の方に閲覧してもらう方法も一般的ですね。LinkedInを全く知らない方にとってはFacebookに近いもので、媒体自体がキャリア、お仕事関係に特化していると考えていただくと、イメージしやすいことと思います。
Facebookではお友達申請、承認され次第お相手の方とお友達として繋がることができ、個別メッセージのやりとりができたり、投稿が流れてきます。LinkedInでも同様で、繋がるお相手の方々がお仕事関係、同業他社や好きな企業など、キャリア関係になる点が最大の違いです。
その他、LinkedInではお仕事に関する記事が閲覧できたり、プロフィールがレジュメのような内容で構成されているため、採用企業側からLinkedInを通して声をかけられたり、お仕事探しにあたり有意義なツールとされています。
私の考えるLinkedInの魅力
上記、一般的な概要となりますが、実は私も実際に始めるまで、同僚たちから同様の内容を聞いてはいたものの、あまり魅力を感じていませんでした。私は元々SNSが苦手であること、同僚たちとは毎日のように顔を合わせるのでSNSで繋がる必要性をあまり感じず、LinkedInを始めるメリットをなかなか理解できなかった記憶があります。ところが同僚たちの度重なる勧めにより、いざ始めてみるとなかなか楽しく、自身のキャリアにとても役立っていると実感しています。
開始して一番に感じた魅力として、キャリア関係の繋がり強化があります。私の勤務先の企業は従業員2000人を超える規模ですが、州を超えてたくさんの支店を持っているため、他の地域のスタッフと関わる機会はほとんどありません。会社としてはニュースレターを発行したり、ミーティングでの報告などがあり、日々の業務において他の地域の様子を少し耳にすることはありますが、実際によく知っている同僚は同じ支店で働くチーム、又は同じ市内のスタッフが中心となってしまいます。チェーン店のレストランやカフェ、ホテルなどで働いている方々も似たような状況ではないでしょうか。
LinkedInではまず、日頃交流のある同僚たちから検索していきますと、他の支社のスタッフやマネージャー、また州全体を統括する上層部の方々など、名前でしか知らなかった方々がたくさん候補として挙がってきました。日本の会社でも新入社員がよく起こす過ちとして、社長や会長のお名前やお顔をきちんと覚えていない、といった光景がありますが、カナダでも同様、お名前と役職ぐらいは知っておくべきとされています。LinkedInの候補として挙がってきた際、最初は少し戸惑いました。お相手の方々は私のことを知らないだろう、とか生意気に思われるのでは、と少し考えこんでしまいましたが、思い切って申請してみると皆さん承諾してくださりました。社長からは”お友達申請リクエストありがとう”と個別メッセージをいただき、驚きとともに嬉しく思いました。
リクエストの承認により繋がった方々とはLinkedInで繋がったからといって、個別メッセージをやりとりするわけではありませんが、Facebook同様、ニュースフィードとして投稿が流れてくるようになります。内容は日頃の出来事や他地域でコミュニティイベントに参加された様子、他の支店メンバーでの集合写真や移転の様子、また日頃のつぶやきのような投稿もあります。そういった投稿を閲覧することであらためて大きな会社で働かせてもらっていること、同じ理念、方針のもと繋がっていることを実感し、日々の業務が少し違ってみえるようになりました。
また、直属の上司が一般投稿として私の名前を挙げ、いつも前向きに頑張ってくれてありがとう、といった素敵なコメントを残してくださったことがあります。その投稿をみて人事部の私を採用してくださった方がコメントをしてくださったり、他の方も反応を示してくださり、とても嬉しい気持ちになりました。私の上司は職場でも直接、感謝の言葉を頻繁に口にしてくださいますが、LinkedInの新しい使い方として勉強になりました。
また、私はLinkedInでよくキャリアに関する記事を興味深く読んでいます。例えば在宅勤務のスタッフをどう管理するのか、リモート環境でどのようにチームワークを育み、最大の結果を出せるか、コロナ後の現在だからこその旬な内容だからこそ、楽しんで読んだ記憶があります。また、近頃では失業者数の低下により従業員や応募者側の権力が強くなってしまったため、入社後短期間で別の会社に転職するパターンを繰り返してしまう従業員について、といった記事も印象に残っています。お仕事環境は時代とともに変化し、業界の事情やトレンドも変わりますので、カナダで働く社会人としてLinkedInの記事や同業他社の発信している投稿を見ることは大変お勧めしています。
お仕事探しにあたりLinkedInの活用方法
よくカレッジや大学のお仕事探しセミナー、先輩のお声からLinkedInをお勧めツールとして紹介されている場面をお見かけします。では、お仕事探しをされるにあたり、LinkedInをどのように使用するのでしょうか。まずプロフィールを作成するにあたり、過去の職歴や学歴、得意なことなどを細かく記載することをお勧めします。LinkedInのプロフィールは採用者にとってレジュメと同様の意味をもちますので、詳細に記載すればするほど企業から正しくマッチングがなされ、応募者にあった企業からお声がかかる可能性が高まります。プロフィールでは現在、求職中であることをアピールできますので、公開する前に忘れずに設定しておきましょう。顔写真を出すことについて、少し抵抗のある方もいらっしゃることと思います。私も当初、あまり意欲的ではなかったのですが、LinkedInを紹介してくれた同僚たちから顔写真を出す重要性を説得され、現在顔写真を公開しています。理由としては、第三者が皆さんのプロフィールを閲覧される際に、プロフィールがいかに魅力的であっても顔写真が載っていないことで本当に実在する方なのか、人間らしさが少し欠けてしまう欠点があります。プロフェッショナルに映るよう、LinkedIn用に写真を準備できれば理想的ですが、そうでなくても自然な笑顔で好感を持ってもらえるような写真を投稿できればいいですね。
LinkedInではプロフィールを公開しておくだけで、先方からお声がかかることがあります。企業側としては募集ポジションにおいて必要とされる学歴や職歴に応じてスクリーニングをかけ、マッチングされた方に個別メッセージを送っています。お声がかからなくても、LinkedInでは定期的に”あなたのプロフィールを○○人の方が閲覧しました”という通知を送っていますので、そのデータを参考にされてもいいでしょう。
また、こちらは少し受け身な方法になりますが、LinkedInは企業の情報収集ツールとしても効果的です。例えば皆さんが洋服屋さんやショップで働いてみたいとしましょう。お好みのブランドをフォローされることで新しいお店のオープン予定や求人のお知らせ、ジョブフェアーの告知などの情報を入手することができます。最近よくコーヒーショップを中心に、カジュアルなジョブフェアーとして、応募者にレジュメ持参の上来店を促し、その場で面接がなされる場合もあるようです。チャンスを逃さないよう日頃からフォローしておくこと、またLinkedInの投稿を通して新しい業種が気になったりと、視野を広げていけるかもしれません。
今回は私の実体験を中心にLinkedInをご紹介しました。他にもネットワークを広げるツールや転職活動、イベントに参加したりと、私もいまだ把握していない機能がたくさんあるようです。まずは今回の記事を参考にアカウントを登録され、LinkedInの世界に一歩足を踏み入れていただければ嬉しいです。カナダで活躍する社会人は誰もが持っているといっても過言ではないLinkedIn、今後のキャリア形成に役立て、何より楽しんでくださいね。
ライター Aki
ワーホリ、学生ビザ等でのカナダ留学歴約3年半、カナダ移民歴6年のビクトリア在住女性。
飲食店や介護施設、サービス業など幅広い業種を経験した後、ブリティッシュ・コロンビア州の保険資格を取得し、現在保険会社にて顧客対応、管理業務に従事している。
趣味はパブリックスピーキング、ズンバ、ヨガなど。
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