カナダのチップ 事情|留学生・旅行者必見!スマートな支払いマナーとは?

カナダでは日本と違い、チップを渡す習慣があります。カナダに留学・ワーキングホリデー・旅行で訪れる方にとって、最初は戸惑う場面もあるかもしれません。
この記事では、カナダのチップ事情を踏まえ、これからカナダに渡航する方や渡航されたばかりの方向けに、金額の目安・注意点・よくある質問まで詳しく解説します。
- カナダの大学・カレッジ進学に興味がある
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Table of Contents
チップはカナダでの「マナー」
北米ではチップの習慣は深く浸透しており、チップを渡すことは、「心付け」であると同時に「マナー」でもあります。決して法律で定められているというわけではありませんが、サービス業界では当然のものとして期待されています。日本の感覚では、追加として余分に渡していると感じますが、チップを渡さない=積極的にマイナス評価をしたことになります。「マナーが悪い」として店員さんに嫌な顔をされたり、時には「通常期待されるサービスはしていたはずなのに、何が悪かったですか。」と確認を受けるようなこともあるので、注意が必要です。
万が一期待していたサービスを受けられなかった場合であっても、チップをまったく支払わないのではなく、通常より金額を控えるなどして満足度を表します。また、カナダでは提供されたサービスや商品の感想を伝える場面も多く、もしサービスに不満がある場合はスーパーバイザーなどにきちんと伝えるのが一般的です。
なぜチップを払うの?
日本にはない習慣のため、つい「タックスも払ってチップも払って、高い!」と思ってしまいます。
カナダでは一般的にバーテンダー、サーバー、ヘアスタイリスト、ドライバーなど、サービス・ホスピタリティー業界で働く人々は最低時給+チップを収入源としています。
かつて、オンタリオ州では「お酒を提供するサーバー」の最低賃金は他業種よりも低く設定されていました。これはサービス・ホスピタリティー業界においてはチップが前提とされているたためです。2022年よりサービス業界の職種による最低賃金の違いはなくなりましたが、この後もチップの習慣は残っています。
年々カナダの各州の最低時給は上がっていますが、これは物価指数に基づくもの。最低時給が上がったとしても、物価高騰の影響もあり、チップがないと生活が成り立たないという現実は変わっていません。留学やワーキングホリデー、旅行でカナダに来る方の場合、日本である程度の資金を用意されているのであまりイメージしにくいかもしれませんが、チップに頼って生計を立てているという方々もいらっしゃることを心に留めておくことも大切です。
Co-op留学やカレッジ、ワーキングホリデーで現地で働く方がに人気のホスピタリティ(サービス職)でも、チップはとても大事な収入源。テーブル単価の高いお店で働く方の場合、時給よりもチップ収入の方が高い、ということもあります。「もらう」立場になるととても嬉しい習慣ですね。
チップの基本:いくら払う?どう払う?
お店によってはチップが直接担当のスタッフに渡る場合もあれば、一度すべてのチップを集めてスタッフ全員で割る場合もあります。また、飲食店では厨房や清掃といったサーバー以外のスタッフに、サーバーがチップを分ける「tip out」という制度を取っているお店もあります。
では、具体的にいくらくらい、どのように払うのでしょうか?
カナダでのチップは、消費税が足される前の金額の15%前後が目安です。特にサービスが良かった場合は上乗せしたり、悪い場合は多少減額させます。
例えば、税率13%のトロントで、$20のサービスを受けた場合、
サービス料$20+チップ15%+消費税13%=約$26 になります。
相場の目安
業種 | チップの目安 |
---|---|
レストラン(店内飲食) | 15~20% |
レストラン(持ち帰り) | 原則不要。良サービスなら$1~2 |
タクシー / Uber | 10~20% |
美容院・ネイルサロン | 10~20% |
ホテル(ポーター) | $1~$3 / 荷物1個 |
ホテル(清掃スタッフ) | $2~$5 / 1泊 |
ホテル(ルームサービス) | 15%前後 |
小売店(コンビニ・服屋など) | チップ不要 |
飲食店
店内で飲食する場合(Dine-in)は15-20%、サービスの満足度によって調整します。
持ち帰りの場合(Takeout)は基本的にはチップを払う必要はありませんが、チップを渡す人が多い傾向です。
セルフサービスや自分でレジに買いにいくタイプ(over the counter)のカフェやファーストフード店では、チップを支払わなくても問題ありません。このようなタイプのお店では通常レジ付近にチップ入れが置いてあります。良いサービスを受けた場合はチップを渡しましょう。
服飾雑貨店
服屋、雑貨屋、お土産屋、コンビニなどの小売店ではチップを払う必要はありません。
美容院、サロン
最後の会計時にチップを足して払います。
ホテル
荷物を運んでもらった際はポーターに$1~$3
部屋を清掃してもらった際はハウスキーパーに$2-$5/1泊
ルームサービスを利用した場合は注文総額の15%前後
フロントデスクにはチップを支払う必要はありません。
タクシー、Uberなどのドライバー
代金を支払う際に、10%~20%を上乗せして支払いましょう。
チップの支払い方法
クレジット / デビットカード
カナダではほとんどの店舗がカード支払いに対応しています。カード端末の支払い画面で、「チップを加算しますか?」と表示され、以下から選べます:
・パーセンテージ(例:15%, 18%, 20%)
・固定額(例:$1, $2, $5)
現金払い
伝票の額より15%程の金額をトレイ(テーブル)に置きます。もし大きなお札しかない場合は、一旦お釣りをもらった後に小銭を置いて帰るか、「○○ドルお釣りちょうだい」とチップを差し引いた額のお釣りを伝えることもあります。
チップ文化のアップデート
セルフレジやタブレットにもチップ機能
最近では、セルフオーダー端末やテイクアウトアプリでも、会計時に自動的にチップ提示(例:15%, 18%, 20%)される場面が増えています。
「サービスを受けていないのにチップ?」と疑問に感じるかもしれませんが、これは店舗側の設定。必要なければ「カスタム入力で0%」にして問題ありません。
チップ込みのサービスも
「Gratuity included」や「Service charge included」と記載がある場合、チップはすでに合計に含まれています。重ねて払う必要はありません。
よくある質問
A. 法的強制はありませんが、全く払わないのは「マナー違反」と受け取られる可能性が高いです。
サービスに満足しなかった場合も、最低限のチップ(10%程度)を支払うことが一般的です。
A. はい、全員が対象です。
文化的背景が異なることは理解されますが、現地の習慣に敬意を払うのがスマートな対応です。
A. まれに支払いは現金のみというお店やサービスもありますが、ほとんどのレストラン・タクシー・サロンでクレジットカードやApple Payなどに対応しています。
まとめ:チップはカナダ生活の基本マナー
カナダでは、レストランやホテル、タクシー、美容院など多くのサービス業でチップが期待されています。法律で義務づけられているわけではありませんが、マナーとして深く根付いており、支払わないと失礼と受け取られることもあります。
時々、日本人はチップを支払わない、と聞くことがあります。留学中は少しでも節約したいという気持ちもありますし、馴染みのない習慣でつい忘れてしまうこともあるかもしれませんが、カナダでの生活に慣れるためにも、チップ文化を理解し、自然に実践できるようになりましょう。
チップは「感謝の気持ちを伝える手段」であると同時に、カナダ社会の一部です。日常生活における一つのマナーとして、ぜひ意識してみてください。
カナダでの生活が不安という方へ
カナダ生活を楽しむためには、マナーや文化の理解も大切です。
特に留学やワーキングホリデーでは、学校での授業やホームステイを通して、英語だけでなくカナダの文化・価値観に自然に触れることができます。
また、弊社では、皆さんに一日でも早くカナダ生活に馴染んでいただけるよう、カナダ現地スタッフによる渡航前の準備サポート・現地スタートアップサポートを提供しています。渡航前オリエンテーションに参加し、現地生活のイメージを具体的に膨らませてみてください。