1. HOME
  2. インタビュー
  3. 「ケベック州で快適に生きていくために必要不可欠なコミュニケーションツール」島田彩乃さん |フランス語とわたしとカナダ

「ケベック州で快適に生きていくために必要不可欠なコミュニケーションツール」島田彩乃さん |フランス語とわたしとカナダ

島田 彩乃さん

カナダ滞在歴:約12年/語学学校勤務

2011年にワーキングホリデーでビクトリアに1年滞在し、その後カレッジに進学するためトロントへ移動し永住権取得を目標にGeorge Brown Collegeに通学していた島田さん。移民法の改定など色々な障害が生じ、トロントでの移民は難しくなり、その頃移民を積極的に受け入れる政策を行なっていたケベック州に目を向けたという。

カナダで留学してみませんか?
  • カナダの大学・カレッジ進学に興味がある
  • ワーホリで働きながら留学したい
  • カナダで就職・移民が気になる
  • Co-op、看護師留学など多数取り扱い

あなたに合った留学のカタチをご紹介します。留学のご相談は無料です。

最初の2年間は、平日週5日フルタイムで職業訓練校、
土日も朝から夕方までフランス語の学校に通う

フランス語クラスのクラスメイトと

私がケベック州へ移動した2014年当初はまだ移民が少なかったため、フランス語要件もそこまで厳しくありませんでした。移民申請基準はすでにA2からB2レベルへ引き上げられていましたが、その頃は試験を受験する以外にも移民申請希望者を対象とした政府公認プログラムがありました。それを規定の成績で修了することができればB2相当取得とみなされるため、学校でフランス語を学ぶことができ、修了したら移民に必要な語学力の要件が満たせるので、迷わずこの方法を選択しました。

ケベック州へ来てから最初の約2年間は、平日週5日フルタイムで職業訓練校、土日も朝から夕方までフランス語の学校だったので、休む間もなくとにかく毎日勉強に明け暮れ、曜日感覚のない日々を過ごしていました。でもそんな苦労の結果、2018年の春に無事永住権を取得することができました。その時の努力が今も大きな糧となっています!

カナダ生活とフランス語

最初のフランス語の先生はフランス人だったため、ケベックフレンチを聞き取るのにいつも苦労しています。その後に習ったケベック人の先生からは、あなたの発音はフランス人の発音だからケベックで生きていくならケベックフレンチの発音に直すようにと何度も矯正されましたが、今でもケベコワアクセントは習得できていません。やはりヒヨコと同じで最初に習った先生の影響は大きいみたいですね。

また、フランス語を学ぶようになってからお店やレストランで注文する時などに、まるで自分はここで生まれ育ったかのようにネイティブを演じでフランス語を話し「最後までお店の人がフランス語のみで応対してくれたらミッション達成!」という自分の中だけでの密かなゲームを今でもよくしています。

特にモントリオールは英仏バイリンガル対応の接客が当たり前なので、「この人はフランス語ができないんだな」と判断されたら最初はフランス語で始まったとしてもすぐ英語に切り替えられてしまいます。最後までフランス語で応対してもらえるとその喜びが自信につながってまた意欲が湧いてきます。

今でも一番難しいと感じているのは、
ケベックフレンチ特有の発音

例えば、フランスのフランス語では、“I am”を“Je suis”-ジュスウィと言いますが、ケベックでは“J’suis”-シュイと短く発音します。“You are”は“Tu est”ですが、ケベックでは“T’es”となります。ケベックで話されているフランス語は、このように基本的に省略して発音されます。私たち移民にとってこの違いはたくさん聞いて慣れるしかないので、とても難しいなと感じました。

ケベコア・コミュニティーに飛び込み、
よさこいを通して日本文化交流も行う

祭ジャポンでのよさこいパフォーマンス

フランス語学習は学校へ通うほか、積極的に現地の友達を作ってランゲージエクスチェンジをしたり、モントリオール375周年記念の年には地元の総勢375名のダンサーによる30分間のラインダンスパフォーマンスの特別イベントにダンサーの一人として参加し、フランス語のみのケべコワたちのコミュニティーの中へ思い切って飛び込みました。

約半年間の練習期間は週2〜3日のペースで集まりダンスのレクチャーも含めグループ内でのコミュニケーションは全てフランス語でおこなわれましたが、とてもよい刺激になり貴重な素晴らしい経験になりました。また、個人的には、トロントにいた頃に参加していた桜舞というよさこいダンスグループの支部を2016年にモントリオールで立ち上げ、ダンスを通して日本人と現地のカナダ人や留学生たちが交流することができる日本文化体験の場を作り上げています。今後もこうした経験や活動を色々と積み重ねていきたいです。

フランス語に関する今後の目標

2014年から2年間フランス語を勉強しましたが、2016年に留学エージェントへ就職してからは英語と日本語のみで、実生活でもフランス語をほとんど使用していなかったのでその間にどんどん忘れてしまっていました。モントリオールに住んでいると基本英語がどこも通じるのでフランス語が話せなくても普通に生活することができてしまいます。一時中級レベルまで勉強してもやはり実際に使わないと語学は忘れてしまうんだなと改めて痛感しました。

今はモントリオール郊外に住んでいて、完全にフランス語のみの環境なので、ひとまずは生活に必要最低限のコミュニケーションはできるようにしたいと頑張っています。

また現在の語学学校での仕事では、英語とフランス語両方を使うのですが、フランス語については読み書きはできてもスピーキングとリスニングにはまだまだ自信が持てないのが現状です。主人はカナダ人(ケベック出身)で英仏バイリンガルですが、家族との交流はフランス語なので、今後の目標としては、もっと不自由なく日常会話を一緒に楽しめるようになりたいです。

仕事面・プライベート面の両方をより良くするために、空き時間にはフランス語の勉強をしたりして、少しずつB2相当を修了した時に学んだことを取り戻すように努力しています。もしスケジュール的に都合の合う時間があれば、またパートタイムでフランス語のクラスを受講しようとも考えています。

【一問一答】

  • ケベック州に来た時のフランス語力
    大学在学時に第二言語でフランス語を履修していましたが、だいぶ昔のことなので、ほぼゼロからのスタートでした。
  • オススメの学習ツール
    フランス語の学校へ通っていた際によく授業内でみたExtraというフランスのドラマがストーリーも面白くて字幕も設定できて初心者でも発音がとても分かりやすいのでおすすめです。*YouTubeで「Extra French」と検索すると出てきます。本では王道ですが、星の王子さま – Petit Prince -は表現も美しくて日本語でも出版されているので日仏比較できておすすめです。
  • フランス語に関する資格や点数
    TEFAQなどの資格は受験しなかったので持っていません。ケベック州政府公認の永住権取得希望者専用プログラムB2修了
  • もし不自由なくフランス語ができたら?
    もっとケベック人の集まるコミュニティーに積極的に参加して言語の垣根なく友達の輪を広げてみたいです。また、ケベック州ではやはり英仏バイリンガルが条件の求人が圧倒的に多く有利で、フランス語が不自由なく話せたら挑戦できる職種の選択肢の幅がもっと広がるので憧れます。
  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事

毎月お得なキャンペーン


毎月お得なプロモーション