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【就活基本】就職は相手が決めることを理解する

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初めに

みなさんがカナダから帰国後の就職活動に臨む際に、先輩やネット上などからさまざまな就活ノウハウを集め、就職活動の戦略を構築していくと思います。

今回はその戦略構築の土台となる、超重要な考え方についてご紹介したいと思います。

そればズバリ、

「就職というものは、自分が決めるのではなく相手(企業)が決めるもの」

という考えを持つことです。

おそらく、就職先は自分で決めて、自分主体で就職人生を送っていると考えている方も多いとは思います。

だってそうですよね?就活って、

自己分析をして、自分の強みややりたいことを洗い出して
企業研究をして、自分が行きたい企業を見つけて
全身全霊で自分をアピールする

って、聞きましたよね!?

でも、事実は下記です。

・あなたの働き口は、最終的に企業側が経営に必要な人材かどうかで判断する
・あなたの就職先でのキャリア(配属・ローテーション・昇格など)は、企業側が経営状況に合わせて柔軟に決める

わかってはいたものの、こうやって冷静に文字で見ると、、、この支配感。
就職って怖い!とまで思ってしまいます。

でも大丈夫。

この「相手が決める」ということを常に頭に置き、相手の立場に立って行動することで、理想の相手に出会い就職し、理想の企業内キャリアを積むことができるのです。

今回の記事では、そもそも就職とは何かを理解した上で、主に就職活動における「相手目線での戦略」をお話ししていきたいと思います。

この記事を読むと、

・就活で成功する確率が上がる
・キャリア実現の成功確率が上がる
・”就職すること”の意味を考えられる

それでは見ていきましょう。

1. そもそも、なぜ就職という道を選ぶのか?

冒頭で述べた、「相手が決める」という考え方を聞くと、「就職することも結構考えもんだなぁ。。」と思う人もいるかもしれません。

そうなんです。意外とみなさん、就職をすること自体をしっかり考えたことが無いのです。
就職するのがマジョリティの日本では、ごく自然なことだとは思います。

今回はせっかくなので、一度簡単に考えて考えてみましょう!

 

1.1. 企業に雇われるということ

「就職」と言うと皆さん、自分「が」仕事に就くことをイメージすると思います。

では、「企業に雇用されて働くこと」と定義するとどうでしょうか?

雇用されるということは、企業(雇用主)とあなたに主従関係が成立している、ということですよね。この雇用という状態こそが、”相手が決める”の本質です。

あくまで雇用主の都合が中心となるため、企業内でのキャリアは雇用主都合で決まることも多くなります。ましてや就活においては自分の希望の企業に必ず入社できるわけではなく、そもそも雇ってもらえないこともありますし、第2希望・第3希望の会社に入るということもあるでしょう。

就職を選ぶということは、「ある特定の企業のために、自分の自由や自ら判断する機会を差し出すことでもある」ということを、ぜひ意識してみてください。

1.2. それでも就職を選ぶ理由

”自由や自ら判断する機会を差し出さなければいけない”なんてなんだか嫌ですよね。

それをどうしても明け渡したくない場合は、起業などと言った考えもできますが、それでも、就職を選ぶ方が多いですし、実際にそれにはメリットもあります。なぜでしょう?

それは、下記の二つの理由が挙げられると思います。

① キャリアの実現に近づくためにコスパが良い
② 上手く行けば、やりたいことをやれる可能性が上がる

②についてはその方法論を後半で述べますので、まずは①について説明します。

「コスパ」という言葉を使いましたが、具体的に言うと

・すでに敷かれているレールに乗れるので、リスク無く前進できる
例)収入が保障され食いっぱぐれない、会社が教育してくれる

・ともすると、その企業にいるだけで理想のキャリアが実現できる可能性がある
例)やりたいドンピシャの仕事がある、海外に住みたい→駐在できる、など

人それぞれキャリアの方向性によってコスパを感じる度合いは異なります。それでも多くの人が就職を選択しているという事実は、就職という手段が理想のキャリアに到達するための有効な策となりうることを示しています。

ただ、就職がその有効な策となりうるのは、あくまで

理想の企業に入社して、理想の働き方ができる

場合だと思います。

ということで、次の章からは就活にフォーカスを置きながら、相手(企業)と上手く向き合うことで理想的な就職を実現できるコツをご紹介します。

2. 相手とどのように向き合い、理想的な就職を実現するか

みなさんにとってはここからが本題になるかと思います。上記の「② 上手く行けば、やりたいことをやれる可能性が上がる」という点をここからお話ししていきます。

理想的な就職とは具体的には、

自分の入りたい企業へ採用される確率をどうやって上げるか?
自分の進みたい企業内でのキャリアをどうやって実現するか?

ということかと思います。

そしてそれは、「徹底的な相手目線」で解決できます。

ここでは、相手目線を「特定の企業ごとの目線」と「一般的な相手目線」の二つに分けて説明していきます。

2.1. 特定の企業ごとの相手目線とは

私がこれまで人事や人材エージェントとして多くの方の選考や面談をしてきた中で、この「企業ごとの相手目線」を持っておらずに失敗している人をたくさん見てきました。

よくある例が、
・自己PRで話した長所が、企業が求めているポジションに必要な要件と合致していない
・志望動機ややりたいことが、その企業で実現できない
・希望年収が実力と合っていない

つまり、自己分析をして自分という人物を完璧に洗い出し、それをどんなに一生懸命伝えても、伝える相手を間違えれば全く響かないのです。

ではどうすれば良いか?

応募や選考の際に取るべき手順として、下記の流れを意識して下さい。

① 相手を研究してニーズを捉えた上で
② 自分自身との共通点や合致点を見つけ
③ 相手に合わせた伝え方や伝える点を用意する

①と②は企業研究と言われるものですが、この企業研究を「自分が企業を選ぶための研究」だと思っている方が多いと思います。
もちろんそれは第一段階としてありますが、最終的に重要なのは「相手がどんな人材を求めているかの研究」の観点です。

その観点で相手を捉えた上で、③の職務経歴書、ESの質問、面接の自己PR、面接での質問への回答などなど、選考のあらゆる場面で強烈に相手を意識をした準備を行い選考に望みます。

これが正しくできなければ、理想の企業に内定を貰うことはできないでしょう。

以下は上記のそれぞれの選考場面での注意点を挙げますので、参考にしてみて下さい。

履歴書:
相手が誰であろうと自分の学歴や職歴は変わらないため、相手に合わせるものではありません。
志望動機欄と希望条件欄がある場合は自分の意思を書く部分になるため、自分の希望が相手にとって無理がないか、実現可能性があるかを意識して書きましょう。

ES:
企業ごとにESの内容は異なるため、自分の用意している自己PRやガクチカのフォーマットが、その企業の求める人物要件や質問内容に合致しているかを確認し、柔軟に内容を変更しましょう。
OPEN ESのような広くエントリーに使用するものについても、エントリー前に企業の要件を確認して内容を変更する必要があります。裏でいくつかのパターンを持っておくと良いでしょう。

職務経歴書:
職歴も履歴書と同様に相手が誰であろうと変わらないと考えがちですが、経験してきた業務・スキル・実績などの詳細については、応募企業ごとに打ち出す内容は変えるべきです。
また内容だけでなく、フォーマット(職歴・資格・自己PRなど各項目の並び順)についても、項目の順番を入れ替えるなど、形式にとらわれずに相手にとって重要な項目の優先順位を付けて記載することも有効です。

面接の自己PR:
ESと同じで、企業の求める人材要件に合わせて話す内容は変えるべきです。なので、そもそも自己PRスクリプトを作り覚えることはお勧めしません。スクリプトではなく、自身のPRできるキーワードをできるだけ挙げて頭に入れ、企業ごとにアピールするキーワードと順番を変更する対応ができると望ましいです。

面接での質問への回答:
質問に対して事実を答えるだけ、という対応をしてしまう人は多いです。質問内容から相手の意図を察することはできますし、そもそも企業情報・求人情報からもさまざまな事前情報は拾えます。それらを準備しておけば、大抵の質問はその質問をしてくる背景を掴めるはずです。事実を答えるだけでなく、相手の欲しい情報にフォーカスしたり、言い回しを変えたり、相手の求めているボールをストライクゾーンに投げ込んであげましょう。

自分を押し売るのではなく、相手のニーズに沿っている部分を売り込むことを意識しましょう。

2.2. 一般的な相手目線とは

一方の、「一般的な相手目線」については非常に基本的なこととなります。
特段、企業別に言い方を変えるということではなく、誰に対しても共通して意識すべきことです。主に「伝える能力」の話だと思って下さい。

具体的には、下記のような基本的なことです。

・相手にわかりやすく伝える
・相手に具体的なイメージを持たせる
・主観でないか注意する

面接官の立場に立って考えると、面接官の仕事は、「応募者の正確な情報を集めることで、合格か不合格かの判断を行える状態を作ること」ですので、面接官に伝えるべき内容が正しく伝わらなければ、判断のしようがない(=次の選考に通せない)となってしまいます。

この一般的な相手目線ができない人の例を挙げると、

・専門用語の羅列(同業界への就職を除く):
相手(面接官)の理解度を無視し、事実を自分が伝えやすい形・方法で伝えてしまう。
理系分野の就職で起きがち。

・説明不足、固有名詞不足、事例不足:
例えば、「インターネット関連企業の営業として日々多くの顧客と接していました」→商材は何?顧客は誰?どんなスタイルの営業?の様に、相手を置いてけぼりにしてしまう伝え方はNG。
自分の中で自分が働いている姿をイメージして話すのではなく、相手が頭の中であなたが働いている姿を鮮明にイメージできる様に話す必要があります。

・指標がない実績や評価:
売上1位(⇦何人中?)、売上金額だけ記載(目標は?順位は?)、達成率だけ記載(何人中何位?)、など。「凄いでしょ?(主観)」→「いや、どのくらい凄いの?(客観)」という状態。
誰が見てもわかる、客観的な指標を必ず付け加えて表現しましょう。

これらは選考に留まらず、仕事でも当たり前に必要なスキルとなります。

2.3. 就職後の理想的なキャリアを歩むための相手目線

就活における相手目線の重要性は理解できたと思いますので、最後に就職後に必要な相手目線のお話です。

せっかく理想の企業に就職したにも関わらず、やりたいことができなかったり、思うような企業内キャリアが積めなければ意味がありません。

ここでのコツは二つです。

・企業のベクトルと自分のベクトルを合わせ続ける:
相手の進みたい方向性と自分のそれが合っていれば、自然と自分の進みたい方向に進めるということです。将来起業したい人は立ち上げたばかりのスタートアップで良い経験が積めるでしょうし、特定職種でのスキルを磨きたい人はジョブ型の人事制度を取り入れようとしている企業を選ぶ、など相手の考えを理解しましょう。
その意味では、考え方やビジョンに共感できる企業を選ぶべきですし、共感できている状態が続かなければそこを去った方が良いかも知れません。

・企業の期待の最低限に応え続ける:
仕事をしていると、必ず課題や役割が振られます。そこで重要なのが、常に振られた課題や役割の最低限(MUST)の結果を出し続けること。最低限の期待に応えていない人の意思は相手に尊重してもらえません。これは、何も特出した成果を出す必要があるわけではないので、最低限の成果を実現するためには何をすべきか、戦略的にMUSTをクリアしていきましょう。

 

最後に

ここまで、「相手ありき」→「その対応の仕方」という話をずっとしてきましたので、理想の企業で理想的に働く下準備はできたかと思います。

あとは、就職するという手段を取るかの判断です。

みなさんが理想のキャリア実現のために、カナダや海外に留学するという手段を「自ら」判断したのと同じように、就職するという手段を選ぶのも「自ら」の判断です。

”キャリア”と”就職”は時に同じニュアンスの言葉として使われがちですが、

「キャリアは自分で決めることができる」

という就職との決定的な差があります。

だから、どんなキャリアを歩みたいかまずは自由に考え、そのための手段としての就職が本当に納得できる道なのか、一度深く考えてみるのはいかがでしょうか。

 

【ライターのご紹介】 池澤 直(Nao Ikezawa)
大学卒業後、ニュージーランドへのワーキングホリデーを経て、株式会社リクルートに入社。人材紹介業に3年間従事したことをきっかけに、その後のキャリアでは大手グローバルメーカーや外資系メーカーなど、合計9年間人事を経験。キャリアの途中でCo-opビザにてトロントへ渡航し、現地企業でのインターン→就業で約2年間滞在。現在はモントリオールに家族で移住し、フリーランスとして主に日本の人材業や人事業務にリモートで携わっている。

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