カナダの習慣、チップについて
カナダでは諸外国と同様に、サービスを受けた際にチップを支払う習慣があります。チップは「心付け」とも言われており、サービスの提供者にどれほどサービスが良かったかを伝えるものとされています。
日本ではチップを渡す習慣がないものの、旅行で海外に行ったことのある方であれば、多少馴染みがあるのではないでしょうか。とは言え、国ごとにチップの基準は異なるため、今回はカナダにおけるチップについてご紹介します。
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目次
チップはマナー
北米ではチップの習慣は深く浸透しており、チップを渡すことは、「心付け」であると同時に「マナー」でもあります。決して法律で定められているというわけではありませんが、サービス業界では当然のものとして期待されています。チップを渡さないことは失礼にあたり、ついチップを払い忘れてしまうと、店員さんに嫌な顔をされたり、時にはトラブルに発展することもありますのでご注意ください。万が一期待していたサービスを受けられなかった場合であっても、チップをまったく支払わないのではなく、通常より金額を控えるなどして満足度を表します。また、カナダでは提供されたサービスや商品の感想を伝える場面も多く、もしサービスに不満がある場合はスーパーバイザーなどに伝えても良いでしょう。
なぜチップを渡す?
日本にはない習慣のため、つい「タックスも払ってチップも払って、高い!」と思ってしまいます。
カナダでは一般的にバーテンダー、サーバー、ヘアスタイリスト、ドライバーなど、サービス・ホスピタリティー業界で働く人々は最低時給を受け取っています。さらに、オンタリオ州では2021年末まで、通常の最低時給とは別にお酒を提供するサービスに携わる労働者用の最低時給が定められており、通常より低く設定されていました。これはサービス・ホスピタリティー業界においてはチップが期待されていたためです。2022年よりサービス業界の職種による最低賃金の違いはなくなりましたが、かと言ってチップを払わなくて良くなったというわけではありません。
このような理由から、多少サービスに不満があっても、最低10%程度は支払うことが望ましいでしょう。
お店によってはチップが直接担当スタッフに渡る場合もあれば、一度すべてのチップを集めてスタッフ全員で割る場合もあります。また、飲食店では厨房や清掃といったサーバー以外のスタッフに、サーバーがチップを分ける「tip out」という制度を取っているお店もあります。
具体的なチップの支払い方
カナダでのチップは、消費税が足される前の金額の15%前後が目安です。特にサービスが良かった場合は上乗せしたり、悪い場合は多少減額させます。
例えば、税率13%のトロントで、$20のサービスを受けた場合、
サービス料$20+チップ15%+消費税13%=約$26 になります。
あらかじめ「Gratitude」「Service Charge」といって、サービスの中にチップが含まれている場合もあります。この場合は重ねてチップを払う必要はありません。
例
飲食店
店内で飲食する場合(Dine-in)は15-20%、サービスの満足度によって調整します。
持ち帰りの場合(Takeout)は基本的にはチップを払う必要はありませんが、コロナの影響があり、多くの人がチップを添えるようになりました。
セルフサービスや自分でレジに買いにいくタイプ(over the counter)のカフェやファーストフード店では、チップを支払わなくても問題ありません。このようなタイプのお店では通常レジ付近にチップ入れが置いてあります。良いサービスを受けた場合はチップを渡しましょう。
服飾雑貨店
服屋、雑貨屋、お土産屋、コンビニなどの小売店ではチップを払う必要はありません。
美容院、サロン
最後の会計時にチップを足して払います。
ホテル
荷物を運んでもらった際はポーターに$1~$3
部屋を清掃してもらった際はハウスキーパーに$2-$5/1泊
ルームサービスを利用した場合は注文総額の15%前後
フロントデスクにはチップを支払う必要はありません。
タクシー、Uberなどのドライバー
代金を支払う際に、10%~20%を上乗せして支払いましょう。
【支払い方法】
クレジットカード / デビットカードで支払う場合
カード支払い用の機械に暗証番号を入力した後、「チップを払いますか?」「いくら足しますか?」という画面が出ます。ここではパーセンテージかドルかを選べるので、「15%」や「$5」と入力します。
現金の場合
伝票の額より15%程の金額をトレイ(テーブル)に置きます。もし大きなお札しかない場合は、一旦お釣りをもらった後に小銭を置いて帰るか、「○○ドルお釣りちょうだい」とチップを差し引いた額のお釣りをお願いします。
時々、日本人はチップを支払わない、と聞くことがあります。留学中は少しでも節約したいという気持ちもありますし、馴染みのない習慣でつい忘れてしまうこともあるかもしれませんが、カナダで生活していく上では必要な生活習慣として意識してみましょう。
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