日本文化が裏目に…カナダ流・面接での“自信”の見せ方|カナダ就活アドバイザーに聞く

カナダ留学・ワーキングホリデー等、カナダでは外国人に就労の機会が与えられています。しかし、就労するとなると立ちはだかるのが、就職活動の方法が異なることをはじめ、文化や言葉、経験の壁と様々です。
こちらではMYNDSが提携するMiyaco Careerの代表・カナダ就活アドバイザー、渡辺さんよりカナダでの就労や就職活動に関してご案内いただきます。
渡辺さんは日本からカナダへ移住して就職活動を始めたとき、一つの大きな壁にぶつかったそうです。それは「自信」をどのように表現するかということ。日本では謙遜が美徳とされていますが、カナダの面接ではその控えめな態度が逆効果を招くことがあるのです。

渡辺さん
果たして、どうすればカナダの面接官に自分の強みをしっかり伝えることができるのでしょうか?
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カナダでは謙遜はNG?
私がカナダに移住し、初めて就職活動に挑んだ時のこと。カナダ在住歴20年の知人に面接の練習を手伝ってもらいました。彼女が面接官になりきり、私は一つ一つの質問に真剣に回答しました。
全ての回答が終わりホッとしていたところ、彼女がズバッと一言。
「もっと自信持って!あなたの国ではその控えめさが評価されるのかもしれないけど、カナダでは通用しないんだよ。」
・・・え!?私は決して自信がなかったわけでも謙遜をしたわけでもなく、真面目に丁寧に振舞ったつもりだったので、彼女の言葉に困惑しました。
もちろん私が控えめに映ったのは面接の形式に慣れていなかったからとも言えますが、日本の礼儀や謙虚さを重んじる文化が深く根付いていることが理由にあるでしょう。日本では「礼儀正しい」「謙虚」とポジティブに捉えられる態度も、カナダでは「自信がない」というネガティブな評価になり得るんだと気づきました。むしろカナダの面接では、積極的に自分のスキルや経験を伝える姿勢が評価されるのです。
「自信を持つ」のではなく、「自信のある自分を演じる」
とはいえ急に「はい、今から自信をもって!」と言われても難しいですよね。当時の私も「自信はあるんだけど、どうやったら伝わるの?」と疑問に思いました。
そこで私がとった解決策は、「自信のある自分を演じる」こと。知人に言われた「自信を持つ」という内面的なアプローチではなく、面接中の発言や仕草を意識的に変えることで、自信を表現できるんじゃないか?と考えました。その結果、本番の面接では自信のある姿を面接官にアピールすることができました。
ここからは、私が実際に行った「自信のある自分を演じる」方法を3つご紹介します。
①曖昧な表現を避ける
日本語では「~かもしれません」「~だと思います」といった控えめな表現を使いがちですが、英語の面接では頼りなく聞こえることがあります。そこで私はより断定的な表現を使うことを心がけました。
例)
△曖昧な表現
・”I think …”(~と思います)
・”I feel …”(~と感じます)
・”Maybe”(おそらく)
◎断定的な表現
・”I am confident…”(~という自信があります)
・”I am sure…”(~と確信しています)
・”I strongly believe…”(~と強く信じています)
いかがでしょうか?言葉選びを工夫するだけで、より頼りがいのある印象になりますよね。
②自分を下げることは言わない
日本では自分の能力や成果を控えめに伝えることが美徳とされていますが、カナダの就職活動では面接官に自信がない印象を与えかねません。代わりに事実を誇張せずに具体的かつ素直に述べることが大切です。
例)
△謙遜する表現
・”It’s not that big of a deal, but…”「そんなに大したことはないんですが…」
・”I was just lucky.” 「私はただ運が良かっただけです」
◎自分の強みを素直に伝える表現
・”I led the team in this project and successfully achieved a growth of ○○%.”(○○%の成長を達成したこのプロジェクトで、私はチームをリードしました)
“I provided excellent customer service, resulting in a 15% increase in customer satisfaction scores.”(私は優れた顧客サービスを提供し、顧客満足度スコアを15%向上させました)
③仕草や声のトーンで自信を伝える
言葉だけでなく、仕草や声のトーンも自信を伝える重要な要素です。例えば、視線をそらしたり、笑顔がぎこちなかったりすると、面接官は「この人は自信がないんだな」と感じるかもしれません。また声が高く早口になったり、言葉が聞き取りにくい場合も、落ち着きがない印象になってしまうことがあります。そこで私は、終始面接官としっかりアイコンタクトを取り、リラックスした自然な笑顔を心掛けながら、少し低めの声でゆっくりはっきりと話すようにしました。
シミュレーションを重ねて自然に演じよう
「自信のある自分を演じる」と言っても、普段からやり慣れていなければ面接で上手く行うことはできません。ましてや緊張している場面ではなおさら。本番で堂々と振る舞うためには事前の練習が必要です。私は一人で何度も面接のシミュレーションを行い、表現や態度で自信を見せる練習をしました。その結果、初めて会う面接官の前でも落ち着いて自信のある自分を表現することができました。またプロのアドバイザーに依頼をして模擬面接を行い、客観的なフィードバックをもらうのもおすすめです。カナダで就職活動をする際は、今回ご紹介した方法を事前に練習した上で、是非面接で実践してみてください!
執筆者のご紹介
Miyaco Career
Kyo Watanabe – カナダ就活アドバイザー
Instagram: @kyo.miyaco
・Career Professionals of Canada の Career Development Foundations Course 修了
・飲食・航空・オフィス系等、多岐にわたる業界で日本人の就職活動を支援
・ハミルトンのマクマスター大学で9か月間の交換留学経験あり
・日本でIT営業を3年経験後、カナダ・トロントに移住、証券会社事務職として活躍中
Miyaco Careerのサービス、渡辺さんへのインタビューも併せてご覧ください▼

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