カナダの面接、志望動機で「英語を伸ばしたい」がＮＧな理由
カナダ留学・ワーキングホリデー等、カナダでは外国人に就労の機会が与えられています。しかし、就労するとなると立ちはだかるのが、就職活動の方法が異なることをはじめ、文化や言葉、経験の壁と様々です。
こちらではMYNDSが提携するMiyaco Inc.の代表・カナダ就活アドバイザー、渡辺さんよりカナダでの就労や就職活動に関してご案内いただきます。
成長意欲、カナダでは逆効果
カナダの面接でよく聞かれる質問に、「Why should we hire you?（私たちがあなたを採用する理由は何ですか？）」があります。この質問に対し、多くの日本人は「英語力を伸ばしたいから」や「カナダで働く経験を得たいから」といった回答をしています。しかし実は、そういった成長意欲をアピールする回答はNGなんです。
日本の面接では成長意欲が「前向き」「やる気がある」と評価されますが、実はカナダの面接ではネガティブな印象につながります。
渡辺さん
この記事では、カナダ就職を経験し、バリスタからカスタマーサービスまで日本人のカナダ就職サポートをしてきた私が、カナダの面接で評価される回答のポイントとその組み立て方を詳しく解説します。
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カナダの採用担当者が重視するポイント
カナダの面接で最も重視されるポイントは、あなたがその会社や店舗に貢献してくれるかです。
カナダの採用担当者は、候補者の人生を応援するために採用をしているわけではありません。彼らは、企業や店舗のビジネスを成立させ、売上などの成果を上げるために最適な人材を探しています。
したがってカナダの面接で「成長意欲」をアピールすると、「この人を採用するメリットがない」と思われて、不採用になる可能性が高まります。
Why should we hire you?への回答の仕方
では「Why should we hire you?（私たちがあなたを採用する理由は何ですか？）」にはどのように回答したらよいのでしょうか？カナダの面接でポジティブに受け取られる回答の作り方を解説します。
Step 1：自分の強みを言語化する
まずはあなたがこれまで経験した仕事を1つずつ振り返りましょう。
- ・アルバイト
- ・フルタイムの仕事
- ・ボランティア活動
その中であなたが具体的に生み出した「結果」や「変化」に注目し、あなたにどんなスキルがあるのかをキーワード化してみましょう。
例（営業職）：
・過去の顧客データを分析し、ターゲットを変えてアプローチした
→ データ駆動型アプローチ（Data-driven Approach） / 市場分析力（Market Analysis）
・断られた顧客に対して、別の角度から提案し直して契約を得た
→ 粘り強い交渉力（Negotiating Skills）
その結果見えてくるのが、あなたが企業に提供できる強みです。
Step 2：応募先の会社や店舗が求める人材像を把握する
次に、応募先の会社・店舗の公式ウェブサイトやSNS、求人票から、「求める人材像」を調べます。
チェックするポイント：
・業界や市場の動向
・経営方針や目標
・商品・サービスの特徴
・具体的な業務内容
・職場の雰囲気・文化
例：
・新規市場への参入を進めている→ 「市場調査」「戦略企画」「新規顧客開拓」のスキルや経験がある人
・パートナーとの関係性を大事にしている→ パートナーと良好な関係を維持するスキルや経験がある人
Step 3：「その会社・店舗に貢献できること」を回答に落とし込む
Step 1 のあなたの強みと Step 2 で企業が求める人材像が重なる部分を見つけ、回答に落とし込みましょう。
回答の流れ：
- ①結論: 自分が応募先の企業や店舗にどのように貢献できるかを述べる。
- ②根拠: Step 1 の結果をもとに、過去の具体的な実績や経験を説明する。
- ③貢献: Step 2 の結果を使い、その会社でどう活かすかを明示する。
回答例：
You should hire me because I can contribute to your new market expansion through my strategic prospecting and data-driven approach.
（私を採用すべき理由は、戦略的な顧客開拓とデータに基づいた手法によって、御社の新規市場拡大に貢献できるからです。）
In my previous role, I increased annual sales by 20% by restructuring our market approach. Specifically, I analyzed our CRM data to identify high-conversion customer segments. I found that local businesses in the technology sector had a 15% higher closing rate than others. Based on this insight, I shifted my focus to the target, which resulted in the 20% increase. By reallocating our outreach resources to this high-conversion niche, we were able to close more deals in less time. This strategic focus directly resulted in the 20% increase in our annual revenue by maximizing the efficiency of every sales call.
（前職では、市場アプローチを再構築することで年間売上を20%向上させました。具体的には、CRMデータを分析して成約率の高い顧客層を特定したところ、テック分野のローカル企業は他より成約率が15%高いことが判明しました。その層に戦略的に集中したところ、年間売上20%増という結果に直結しました。）
I am eager to bring this data-driven mindset to your company to help expand your new client base and achieve your sales targets efficiently.
（このデータ駆動型のマインドセットを御社に持ち込み、顧客の拡大と売上目標の効率的な達成に貢献したいと考えています。）
これで「あなたがその会社や店舗でどのように貢献できるか」を言語化することができました。あなたの志望動機はカナダの面接で評価される形になります。
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カナダの面接で”選ばれる”回答作りをお手伝いします
とはいっても、自分自身の経歴から強みを見つけたり、応募先の企業・店舗が求めることを探すことは、意外にも難しいものです。カナダ就活支援サービス「Miyaco Inc.」の面接対策では、今回ご紹介したステップに沿ってカナダの面接で”選ばれる”回答を一緒に作ります。面接が不安な方や、面接がなかなか通らないという方はお気軽にご相談ください。
執筆者のご紹介
Miyaco Inc.
Kyo Watanabe – カナダ就活アドバイザー
Instagram: https://www.instagram.com/kyo.miyaco/
・Career Professionals of Canada の Career Development Foundations Course 修了
・飲食・航空・オフィス系等、多岐にわたる業界で日本人の就職活動を支援
・ハミルトンのマクマスター大学で9か月間の交換留学経験あり
・日本で3年のIT営業を経てカナダ・トロントに移住、現地で証券会社アシスタント職を経験
Miyaco Inc.のサービス、渡辺さんへのインタビューも併せてご覧ください▼
