IELTS対策 タイプ別苦手克服編
移民や進学を目標にIELTS の勉強を初めたものの、点数が思うように伸びないという悩みを抱えている方も多くいらっしゃいます。 今回はIELTS を一度は受験してみて、次回以降のスコアアップを目指せるよう、苦手別にコツや対策をご紹介します。
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目次
Listening
聞いてたら問題文を読む時間がない/問題文を読んでたら聞き取れなかった
理想は、聞きながら問題文を読みつつ回答することですが、さすがに難しいのでできる限り問題は先に目を通し、これから流れる会話文などの内容を予想します。慣れてくると、問題文や選択肢からこれから流れる内容が先読みでき、ほしい内容だけを聞き取ることに集中できるので精度も上がります。
知らない単語が出てきて焦ったしまった
リスニングに出てきた単語の類義語などで問題が出されることもよくあるので、必ずしも聞こえた単語が入っている選択肢が吉というわけではありません。単語勉強をするときに、類義語、対義語はセットで学習できると一気にボキャブラリーが増え、ライティングで使える単語の幅も増えます。
聞き取った内容を記憶できていなかった・忘れてしまった
IELTS はメモをとることができるので、聞きながら重要な内容、キーワード、知らない単語などは積極的に書き留めるようにしましょう。日本語でメモしてしまうと、その後結局翻訳しなおさなければならないので、英語でメモをとる練習もしておきましょう。
その他細かいコツ
回答は選択問題ばかりでなく、スペルミスも減点対象となるので、回答内容はYES/NOなのかTrue/False なのか、単数なのか複数なのかなどの細かい点にも気を付けられるとなおよいです。
リスニングは最も文章回答が少ない傾向にあるので、選択問題はもちろんのこと、空欄提出は避け、できるだけ何かしら埋めておくようにしましょう。
Reading
回答時間が足りない
読む文章量がそもそも他の英語試験に比べても桁違いで多いので、早く読む練習は必須です。英語の速読、流し読みの練習を重ねて、読む時間を削ることで考える時間を稼げるようにすると落ち着いて問題が解けるようになります。
文章と問題文どちらから読み進めるかわからない
長文ごとに少なくとも13問もの問題があるので、先に問題文にすべて目を通したとしてもすべて覚えた上で、長文を読み進めることはほぼ不可能で、結果として問題文を読み直すことになるので、時間がもったいないです。一方で、問題文を全く見ずに本文を読み進めてしまうと、解き始めてから該当箇所に戻って読み直すので、結果として時間のロスが生じます。
結果、「問題形式に合わせて先に読む方を決める」というのがおすすめです。
IELTS のReading では問題形式の種類が非常に多いため、種類に合わせて先に読む方を決めると、より効率よく問題に挑めます。
問題文から読み進めるべき問題は、
- True/False/Not Givenや、Yes/No/Not Givenから選ぶ選択問題
- 文章内容に関する選択問題
- 穴埋め問題
などに対し、本文から読み進めるべき問題は、
- 問題文章と一致する段落・情報・意見を指定する問題
- 文書・段落のタイトルを選ぶ問題
- 図式・メモの完成
がおすすめです。
文書内の解答該当箇所がなかなか見当たらない
文章の流れを掴むことで、読み直す場合でもどこにどの情報があるのかのイメージがしやすくなります。文中の副詞は文章の流れをつかむカギなので、副詞の種類、使い方はしっかりチェックしておくと、Readingだけでなく自分で文章を書くWriting にも活用できます。
その他細かいコツ
各長文ごとに13‐14問と当分配されているので、点数稼ぎのために山を張ることはおすすめできません。
Writing
Task 1
何を書いていいのかわからない
タスク1は説明することが求められるので、見たものを正確に伝えるだけの単語力、文章力が必要です。何も思いつかなければ、事実の羅列に徹してもいいですが、意見は求められていないので注意しましょう。
タスク1の点数が伸びにくい
150語以下は減点対象なので、短すぎる回答は避けましょう。一方で、点数配分が大きいタスク2に割く時間を残したいので、時間をかけすぎず、長すぎる文章も避けましょう。長ければ長い分、文法やスペルにミスが発生する可能性が上がるので注意しましょう。
文章がまとまらない、箇条書きのようになってしまう
まとめるには重要な数値(分岐点、類似点、最高点、など)を主軸に説明すると、うまく分析につなげられます。重要な内容とその他数値を比較することでも重要な点の強調、また文字数を稼ぐことができます。
Task 2
どちらかの立場を選ばなければならないの?
はい!タスク2で英語力以上に重要になるのは、説得力です。自分の意見を述べるよう求められるので、自分の立ち位置をはっきり述べ、読者を説得することを目標に書けると、高得点につながりやすいです。日本語では強く自分の意見ばかり述べることがあまりなく、反対意見も尊重しつつ、中立的な意見を提示する傾向にあると思います。このような提示方法は、英語、特にIELTS では好まれない文章スタイルですので、慣れない場合は練習しましょう。
どんな文章構成がいいのかわからない
特に反対意見について言及する必要はないので、迷ったら終始一貫して自分の意見とそれを支える議論を展開するだけでも十分説得力のある文章になります。
例:ペットを飼うのはいいこと、動物の世話をすることは子供の発育にもいい、散歩など外に出る機会を作れる、よってペットを飼うべきだ。
一方で、反対意見にも触れ、反対意見を論破できればより説得力のある文章になります。反対意見も提示する場合しっかりその意見を論破し、自分の意見を後押しするように構成しなければどちらが自分の意見かはっきりしない文章になってしまいます。
悪い例:ペットを飼うのはいいこと、動物の世話をすることは子供の発育にもいい、でもアレルギーを発症する子もいる(?)結論ペットを飼うべきだ。
良い例:ペットを飼うのはいいこと、動物の世話をすることは子供の発育にもいい、アレルギーを発症する子もいるが幼少期から飼えば免疫が上がる、よってペットを飼うべきだ。
その他細かいコツ
綴りも減点対象です。IELTS は基本的にBritish-English なので、綴りも北米英語と異なる部分は注意しましょう。なお、カナダでは発音はAmerican‐English 寄りで、綴りはBritish-English と同じ場合が多いです。
例:
O 対 Ou
米 Color Favorite Humor Flavor Honor Labor Odor など
英 Colour Favourite Humour Flavour Honour Labour Odour など
Ze 対 Se
米 Apologize Realize Appetizer Organize Socialize など
英 Apologise Realise Appetiser Organise Socialise など
Er 対 Re
米 Center Theater Liter Luster など
英 Centre Theatre Litre Lustre など
W子音
米 Traveled Canceled など
英 Travelled Cancelled など
その他
米 Tire Whiskey Aluminum Gray Airplane Program など
英 Tyre Whisky Aluminium Grey Aeroplane Programme など
Speaking
Part 1
自己紹介や本人確認なので点数にあまり関係ないですよね?
パート1は気軽に話すので、あまり評価に影響しないと思われがちですが、個人的には最も重要といっても過言ではないと思っております。
ここで評価対象をもとに大まかな点数が決められ、その後のパートで最終的な点数を算出していることが予想されます。最初の判定内容に合わせて、後のパートの質問の難易度なども決められるようですので、後半だけで大挽回といったことがしにくいのです。
Part 2
話が長すぎて2分間で収まらない
2分間経った時点で試験官に止められはするものの、減点対象ではないので、可能な限り話し続ける方がいいでしょう。一方で渡されるカードに記載されている質問にはすべて答えなければならないので、時間が足りなくて答えられなかったというようなことにならないよう、準備時間のメモの書き方、時間配分の練習もしておくことをおすすめします。
どうしても時間内にすべてに答えられない場合、まず質問に全て答えるだけ答えて、あとから各項目に話を戻して加えたい情報を伝えましょう。
問題:1. あなたの宝物は? 2. いつ 3. どこで 4. どのように 手に入れ、5. なぜ大切か
回答例:私の宝物は2. 四歳の時に3. ハワイで買った1. ブレスレットです。家族でハワイに行ったときに4. お土産に母が買ってくれ、5. 見るたびに家族との楽しい旅行を思い出せるので大切にしています。
(貝殻がたくさんついているので、みんなで海辺を歩いた時のことを思い出させてくれます。今は小さくて腕にはめられないけれど、宝石箱に入れているので、たまに出してきて眺めるのが好きです。)※どんどん話を広げる。
話が短すぎて、時間がたくさん余ってしまう
まずは、質問事項にすべて応えられているか確認しましょう。質問は話が広げやすいように構成されているので、迷ったら質問に戻ってその内容をさらに掘り下げるような内容で話を膨らませましょう。話が逸れすぎるのは良くないですが、話の真偽は基本的に問われないので、後々パート3で掘り下げられたときに、自信をもって答えられるよう自分の得意な分野、話せる内容に話しを持っていくのもコツの一つです。
ただし、話続けようとして同じことを何度も繰り返すことは、減点対象となるため、本当にネタが切れてしまって話を繰り返すくらいなら少し早めでも終わってしまった方がいいでしょう。
Part 3
質問の内容についていけない
パート2のスピーチに基づいた質問がされますので、何を話したか忘れないよう、話に矛盾が生じないよう、しっかりメモを取って置くことが重要です。内容の真偽は関係ないといいましたが、矛盾が生じて質問で掘り下げられてしまうと焦って正確な回答ができなくなってしまうので、注意しましょう。
その他細かいコツ
スピーキングの評価基準は、流暢さと一貫性(Fluency and Coherence)、語彙力(Lexical Resource)、文法の知識と正確さ(Grammatical Range and Accuracy)、発音(Pronunciation)です。この通り、話す内容よりも話す英語の正確さが評価されますので、落ち着いて話せることが文法や語彙に集中して話せるコツです。
最後に、試験官も人間です。第一印象は重要なので、ある程度きちんとした服装で、愛想よく、笑顔で、はきはきと話しましょう。
いかがでしょうか。過去問をたくさん解いて練習するのも大切ですが、自分がどこでつまずいているのか、どうすれば良くなるのかの参考になれば幸いです。
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