英語教授法とは、簡単に言うと『英語の教え方を学ぶ』と言うことです。英語教授法として良く知られているのはTESOL(Teaching of English to Speakers of Other Languages)です。TESOLとは英語を母国語としない人への教育方法を学ぶスキル、英語教育学という分野のことを言います。TESOLが資格だと誤解されがちですが、TESOLのコースは、あくまでもTESOLという英語の教育法を学ぶコースであり、資格ではありません。英語教授法を勉強する上で理解しておくべき単語、TESOL、TEFL、TESL、CELTA、DELTA、TKTなどは、どのようなものでどんな違いがあるのでしょう?
TESOL (Teaching of English to Speakers of Other Languages)
TESOLとは英語圏(カナダ、アメリカ、イギリス、オーストラリアなど)または英語圏以外の国で英語を母国語としない人への教育方法を学ぶスキル、英語教育学という分野のことをいいます。TOFELやIELTS、英語能力検定のような資格試験だと誤解されがちなので注意が必要です。
TESOLのコースを受講すると、リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングといった4つの各分野の教授法を学ぶことができます。TESOLのプログラムを終了することで、一定の英語教育知識があることを証明することができます。TESOLでもCertificate レベル、Diplomaレベルなど様々なプログラムがあります。プログラムによっては、入学条件に学位や英語力の証明が必要である場合があるので確認が必要です。
TEFL (Teaching English as a Foreign Language)
英語が公用語ではなく、一般的に使われていない国(日本や韓国など)で英語を母国語としない人に教えるための英語教授法のことをいいます。
TESL (Teaching English as a Second Language)
英語が第二公用語になっている国または英語が定着している国(フィリピン、シンガポールなど)で、英語を母国語としない人に教えるための英語教授法のことをいいます。
TESOLは、TEFLやTESLの総称と考えて良いでしょう。また、CELTAやDELTAは国際的に認められている英語教授法認定資格となります。
CELTA (Certificate in English Language Teaching to Adults)
イギリス名門校、ケンブリッジ大学の一部門である英語検定機構(Cambridge Ambridge Language Assessment)が認定する英語教授法認定資格です。国際的に認知度が高いため、資格取得場所に関係なく世界各国で通用します。
直接受検して取得することも、オンライン学習と対面指導を組み合わせたコースを受講して取得することもできます。フルタイムの短期集中コースやパートタイムで学ぶコースが 提供されています。
英語を教え始めるのに必要な基礎スキル、知識、自信、実際にクラスで教える実践的体験などを学ぶことができ、英語教師を職業とする人々の間で広く評価されている資格です。
このような方におすすめ
- 大学を卒業された方
- 教師への転職を希望される方
- 正式な英語教育資格を取得したい教師の方
DELTA (Diploma in English Language Teaching to Adults)
DELTAも、CELTA同様にケンブリッジ大学が認定する英語教授法認定資格
です。Certificateよりも上位のDiplomaが取得できるので、CELTAより難易度が高く、専門能力を高めることができる上級コースです。
世界トップレベルの学校や企業は、教育職の採用条件としてDELTA資格保持を要求することが多いので、将来そのような職に就きたい方にはおすすめの資格です。
TKT (Teaching Knowledge Test)
TKTとは、イギリスのケンブリッジ大学英語検定機構が認定する英語教授知識認定テストです。あくまでも、英語を教える際に教師が知っておくべき主要分野や英語教育に関する基礎知識があるかを図るテストなので、英語指導経験やキャリアに関わらず誰でも受験することができます。合格や不合格はなく、各モジュール(計3モジュール)の成績がBand1からBand4で評価されます。
TESOLやCELTAのプログラムでもTKT対策のクラスが組まれていることが多いため、TKTの受験を考えていらっしゃる学生にはおすすめのプログラムです。
このような方におすすめ
- あらゆる教育レベル(児童から成人)で指導している英語教師
- 英語教育の経験はあるが、正式なトレーニングを受けたことがない教員の方
- 英語教育に関する知識を復習したい教員の方
- 経験が少ない、または全くないが将来教員を目指したい方