ホームステイで心地よく過ごすためのTips

留学生活を始める際、滞在方法として多くの方がホームステイを選ばれます。ホームステイはホテルやユースホステルなどの専門宿泊所ではなく、一般家庭で短期滞在者や留学生が比較的手頃な価格で宿と食事を提供してもらう仕組みです。現地家族と接することにより宿泊施設では経験できない現地の文化や習慣を体験できることから、短期滞在者や留学生たちの間で利用されるサービスとして確立しました。現地の家族と生活を共にすることで彼らのライフスタイルや風習をより身近に体験することができます。また、ご近所の方やホストファミリーの友人達との触れ合いよって、学校生活だけでは得られない、より深く多様な異文化体験が可能になります。言語を習得するには文化を知る必要があると言われていますが、その意味では、ホームステイは異文化交流と語学の習得が同時に得られるという点で大きな意義があると言えます。
一方、ホームステイはホテルやモーテルとは異なるため、滞在者側の要望を100%押し通すことはできません。これは海外だからというわけではなく、たとえば日本に居て他の家族の家にお邪魔する際も同じことが言えますが、ホストファミリーのライフスタイルを受け入れるよう心掛けましょう。有意義な海外生活を送るためには、他者を受け入れる寛大な心や忍耐力を持ち備えることも、時には必要となります。
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目次
ホームステイ先で実践すべきこと
◆ルールを守る
生活する上で守らなければいけないルールや注意事項があるか、ホストファミリーに確認しましょう。食事は何時頃か、洗濯はどうするのか、など各家庭によってルールは異なります。たいていは到着してすぐに教えてくれますが、特にシャワー、洗面所、台所、居間などの共同スペースの利用の仕方は確認する必要があります。
◆疑問はすぐに解決する
些細な事でも分からない事や疑問に思う事があれば、恥ずかしがらずホストファミリーに質問しましょう。英語(フランス語)で聞き取れないときは、迷惑にならないかな?と思ってやり過ごすより、ゆっくり言ってもらう、紙に書いてもらうなど、分かるまで説明してもらう方が無難です。ちょっとした勘違いや思い過ごしは後になって重大な誤解を招くこともあります。
◆部屋や家具は大切に使う
共同スペースはもちろん、滞在者が利用する個室や家具もホストファミリーの所有物です。大切に、丁寧に使用するよう常に心掛け、掃除を忘れずにしましょう。個室については、週に1回程度ホストファミリーが掃除をしてくれるという家庭もありますが、常に整理整頓しておくよう心掛けましょう。
◆食事を用意する側の立場を考える
食事時間、特に夕食の時間は守るように心掛けましょう。食事の時間に遅れたり、食事が必要でない場合はその旨をホストファミリーに必ず事前に連絡してください。また、食べられない食材などがある場合は予め伝えておきましょう。無理して食べていると、ホストファミリーは食べられるものだと思って引き続き提供します。食事の時間が苦痛になってしまわないように、口に合わないものがある場合は素直に伝えてください。ホストファミリー側も無理して食べてもらうよりは正直に言ってもらった方が助かります。
◆友人を招待する際は了承を得る
友人を家に招く場合は事前にホストファミリーに知らせ、了承を得ましょう。友人の中に日本人がいる場合であっても、ホストファミリーを交えて会話をする際はなるべく日本語ではなく英語(フランス語)を使って話しましょう。
◆シャワーの時間を守る
シャワーは長時間使用し過ぎないように注意しましょう。入浴の習慣がある日本とは違い、カナダではシャワーにかける平均時間は10-15分程度です。シャワー時間が指定されている場合は時間内で済ませるよう心掛けましょう。貯水タンクに制限があるため、シャワー時間も含め、常に節水を考慮することも大切です。また、他の人が気持ち良く使えるようバスルームを清潔に保ち、定期的に掃除をするよう心掛けましょう。
◆家庭用固定電話の使用を控える
市内電話は通話無料ですが、市外電話·国際電話は通話料が発生します。市外及び海外に電話を掛ける際はコーリングカードを使用するようにしましょう。コーリングカードが手元になく緊急な場合はホストファミリーの承諾を得てから電話を掛けるようにしましょう。また、市内電話を掛ける際、無料だからと言って長電話は禁物です。緊急時以外は基本的にはご自身の携帯電話を使用しましょう。
◆礼儀正しく振舞う
礼儀正しく相手に接するように心掛けましょう。些細な事にでも “Thank you”, “Please”, “Excuse me” など、身近な言葉を添えるだけでも印象が変わります。また相手を尊敬することも大切です。留学生の皆さんはホテルに宿泊している『お客様』ではありません。『家族の一員』として自ら進んでコミュニケーションを図り、家事を手伝うなど、一日でも早く家族と打ち解けられるよう努めましょう。
◆意思表示をする
カナディアンはとても社交的ではありますが、『気配り』『気遣い』は私たちにとって物足りなく感じてしまうこともあります。だからと言って彼らに悪気がある訳ではありません。例えば『お腹が空いている』ことを相手が察してくれるだろうと期待することは、カナダでは通用しません。『お腹が空いている』と発言することで初めて相手に伝わります。『きっとしてくれるだろう』と、もてなしを期待するのではなく、意思表示をして能動的に行動するよう心掛けましょう。
また、カナディアンからも、『どうしたいか?』『どう思うか?』と、意思や意見を聞かれることがよくあります。失礼にならないようにと ”I don’t know.” や ”I’m not sure.” を繰り返していると、大人扱いされなくなったりすることがあります。わがままになるのではなく、自分の意思をはっきり伝える習慣を上手につけていくことをおすすめします。
◆『YES』か『NO』か明確にする
カナディアンは曖昧な返事を嫌います。私たち日本人は、自分の意に反してつい『YES』と答えてしまいがちですが、『YES』か『NO』か、自分の意思をはっきりと伝えることが大切です。『NO』と言うことは失礼なことではありません。
◆『郷に入っては郷に従え』
現地の習慣や風習に従い、固定観念を捨てて柔軟な対応が取れるよう心掛けることも有意義な海外生活を送る大切な鍵です。カルチャーショックはあるかもしれませんが、そこで文化や人柄を否定するのではなく、日本 / 自分と違っておもしろい、と他者を受け入れ、尊重できると、ホームステイがよりおもしろいと感じられます。
カナダのホームステイ事情
·市内にある戸建(一軒家)は比較的古い物件がほとんどです。必要であれば修理·改装をし、長年に渡って大切に使うというのがカナダスタイルです。
·ホームステイは郊外にあることが多く、市内まで公共交通機関を使って30分から1時間程掛かる場合が多いです。
·カナディアンの摂る食事は簡単なものが多いです。朝食はシリアルやトーストを各自で済ませ、昼食はサンドイッチやホットドックなどの軽食、夕食も日本のように『一汁二菜』というような食事形態が取られることは少ないです。
·カナダの家庭ではバスルーム(トイレ)のドアに鍵がついていないことが多いです。その場合は『扉が閉まっている』=『使用中』というのがルールですので、使用後は扉を少し開けた状態にしておきましょう。※家庭によってルールが異なるので、ホストファミリーに確認しましょう。
·カナダは多くの移民によって構成されています。『カナディアン』と言っても、欧州系、アジア系、南米系等など、民族的背景は多種多様です。『カナディアン』=『白人』とは限らないことをご理解ください。また、バックグラウンドによっては英語にアクセントや訛りがあるかもしれませんが、彼らのアイデンティティとして理解し受け入れることが大切です。
はじめはホストファミリーが何を話しているか分からなかったり、伝えたいことがうまく言えなかったりすることもあります。そこでお部屋に引きこもってしまったり、始終黙っていては何も始まりません。また、コミュニケーションができないからと言って、外にいる時間が長かったり、休日も外出ばかりしていてはホストファミリーも心配してしまいます。ホームステイ生活を快適に過ごすためにも、常にホストファミリーとはコミュニケーションを取るように心掛けましょう。
日本や自分の常識がホームステイ先では通じないこともあるかもしれません。違うということに戸惑うこともありますが、異文化を学ぶチャンスとして受け止めると、より楽しくホームステイ生活を送ることができるでしょう。
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