継続が大切。長続きする英語学習ツールの選び方
近年では英語学習方法が多岐にわたり紹介され、日本からでも英語力アップに向けて利用できるツールが各段に増えました。オンライン英会話や英会話スクールといった有料のものもあれば、無料アプリやポッドキャストの視聴、独学で文法を学ぶなどあまり費用のかからないものも多いです。私自身日本で過ごした頃、カナダ滞在中を含めあるとあらゆるものをこれまで試してきました。その中である時気づいたこととして、英語学習に終わりはないこと、長期にわたって日常生活の中でうまく取り入れる工夫の重要性があります。高校受験のように短期集中型で単語の暗記をするようなイメージではなく、毎日の日常の中で無理のない形で取り入れ、じわじわと効果が見え始め、確固たる英語力として自分の中に残るもの、少し英語から離れても忘れてしまわない能力を身に着けたいとお考えの方が多いのではないでしょうか。そこで今回は生活習慣の観点から、英語学習に励まれる皆さんに知っていただきたいことをお伝えできればと思います。
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目次
長続きする方法で日々英語に触れる
日本在住の方にとって定期的に英語に触れることは決して容易ではなく、工夫や努力、時には費用を要することになります。お仕事や学校という忙しい毎日の中で英語の資格試験等、目標達成を目指されている方も多いことでしょう。一方、カナダに滞在し、英語で学業やお仕事をされている方でも毎日同じことの繰り返し、ボキャブラリーが増えないといった悩みを抱えている方もいらっしゃいます。私は留学を経て移民として生活している日本人の友人が複数いますが、英語環境で生活しているものの英語力が一定レベルから上がらないという声をよく聞いています。もはや海外生活=自然に英語力が上がる、といったことは決して容易ではないことは広く認知されていますので、滞在地に関わらず日頃の努力は必要不可欠といえます。英語学習方法は英語レベルによって方法が異なり、また個々の学習スタイルや趣味、好きなことによって効果的な方法が異なります。大前提として、英語力初級の方は高校英語の教科書や文法を学習していただく必要があり、今回ご紹介するような方法はあくまで基礎が固まった上でのステップアップ方法でありますこと、ご承知おきください。私はよく英語学習を筋トレに例えて表現します。筋トレでは付け焼刃のトレーニングですぐに結果は出ないものの、定期的にコツコツと励み続けることで効果が見え始め、長い時間をかけて理想の体型に近づいていきます。週に何回か時間を作ってトレーニングを行うためのスケジュール調整が必要であることに加え、食生活や起床就寝時間など、生活習慣が直接結果に影響することも英語学習との共通点です。英語学習ではその方にとって効果的な方法を見出し、長期的に続けることが成功の鍵だと個人的には思っています。よく”今月は仕事が忙しくて英語が後回しになってしまった”といった言葉を耳にしますが、多くの方はある程度忙しくても歯磨きや食事を忘れることはなく、歯磨きをしない日は違和感を感じることと思います。英語学習も同様に、生活の中にうまく組み込める方法、かつ楽しんで長期的に続けられる方法が理想的です。
海外ドラマ・読書・ポッドキャスト・アプリ
英語学習ツールとしてよくネット等で紹介される方法として、海外ドラマや映画の視聴、ポッドキャスト、アプリ、また読書が挙がります。私自身どれも実践し、現在でも日常生活の一部として続いているものが海外ドラマと読書です。海外ドラマはネットフリックス等でいつでも好きな時間に視聴できること、夕食時に必ず20分程度のドラマ一話は必ず観ているので欠かすことなく続いています。読書についてはカナダに渡航したばかりの頃、語学学校の先生の勧めで挑戦してみたことがきっかけで、毎晩就寝前に少しずつ読んでいます。生活習慣としていつのまにかすっかり定着してしまい、手持ちの本を読んでしまった時には就寝前に何をしたらいいのか分からず、一刻も早く次の本を購入しなければ、といった気持ちになります。本のない期間が空いてしまわないよう、読みたい本のリストを作って携帯に保存しているぐらい、読書習慣は私にとって大切なものです。英語学習ツールを選択する上で、ご自身の趣味や好きなこと、生活習慣に無理なく取り入れられるものを選ぶことについて、冒頭で触れましたが、私の場合は元々携帯が好きではないことでアプリは向かず、映画も昔から苦手で、特に2時間という長時間費やすほどの魅力を感じられない作品が多いと感じてしまうため、選択肢から外れています。映画ファンの方で、海外映画を字幕なしで観ることを目標に英語学習をされている方に今まで多く出会ってきましたし、アプリでは通勤時間やお昼休憩など毎日の隙間時間で利用でき、かわいいキャラクターに励まされながら単語を覚えることを楽しめる、といったお声も聞いています。映画が好きな気持ちや携帯をちょこちょこいじる、といった習慣は将来そう簡単に変わらないかと思いますので、長期的に続く可能性が高く、その方に向いている方法といえます。ポッドキャストでは内容のジャンルが豊富で、英語レベルに応じて種類が多く用意されていることが何より魅力的ですね。英語中級レベルの方で、スピーキングやリスニングを強化したい方、日本在住でネイティブの会話に触れる機会が少ない方にとっては恰好のツールかもしれません。
気になる結果は達成できる?
英語学習ツールを始めるにあたり、気になることは結果が達成できるかどうか、かと思います。”英語力アップ”とよく一括りに表現されますが、どのツールでも英語に触れることで基礎英語力の底上げに繋がることに加え、特に使用ツールによってどんな能力が培われるか若干異なる印象があります。私は読書と海外ドラマをこれまで利用してきましたので、それぞれどのような能力が身に着いたかを中心にお話できればと思います。まず海外ドラマについて、英語力初中級の頃は英語字幕+英語音声で観ていましたので、頻繁に出てくる単語や新しいフレーズを調べるといったことをたまに行い、教科書英語から離れた、より実際に街で交わされているボキャブラリーを増やすことができました。口語表現、イントネーション(日本語はイントネーションの少ない言語ですので、日本人の私たちにとっては苦手なものです)、またTOEICでよく出てくるような、間接的表現が意図するものを状況から読み取る能力が身に付きます。特定の海外ドラマにはまり、キャラクターに感情移入したり、続きが気になって仕方ないような気持ちになると、自然に海外ドラマに費やす時間が増えることが利点のひとつです。よく各種サイトでお勧めされているような、日常生活の中での友情や恋愛を描いたようなドラマですと、ボキャブラリーや会話能力を磨くのに最適かと思います。海外ドラマを見始めて数年後に気づいたことですが、海外ドラマではその土地の文化や習慣、歴史、歌などに触れることができ、これがカナダでカナダ人の友人や同僚との会話で大いに役立つものとなります。例えばアメリカを舞台にした海外ドラマでは感謝祭の過ごし方や年末年始のパーティの場面がよく出てきます。感謝祭では七面鳥の調理にいかに時間がかかることや、食後食べ過ぎて動けなくなること、年末年始ではカウントダウンのパーティに出かけて、年が明けた瞬間に好きな人とキスをするなど、北米文化で育った人は誰もが経験するようなことを海外ドラマを通して学ぶことができます。私はグリーというドラマの大ファンで、アメリカの高校を舞台にしたミュージカル兼ドラマなのですが、グリーを通して北米の歌に多く触れた経験が現在カナダで生活する上でとても役立っています。グリーを見始めるまでは洋楽をあまり聞いたことがなかったのですが、ドラマでは大昔はやった曲から比較的新しめの曲まで登場し、登場人物の経験していることをもとにアレンジされた上で歌が歌われるため、盛り上げる場面で定番の曲、さみしい気持ちを表現する曲、といった歌に対する理解とともに、日常生活で流れた際にカナダ人と一緒に盛り上がることができます。
また、読書の最大の利点はボキャブラリーや新しいフレーズを自分のペースでじっくり吸収できることです。ドラマや英語、ポッドキャストではスピードが早く、字幕を使用しない限り話されている文章が文字化されないため、じっくりと一語一語観ることが難しい一方、読書では自分のペースで文字を読むことができます。読書では私も知らない単語はたくさん出てきますが、話の大筋を理解できる限りは読み飛ばし、頻出される単語、気になる単語は調べることもあります。書き手にもよりますが、情景や表情、動作などを巧みに表現されていることが多いため、ありきたりな単語からステップアップして、一歩上のボキャブラリーを使用したいと思う方にとってはお勧めです。文法の観点からは、文章の構成方法も少ししゃれた方法が用いられたり、前置詞の使い方など新しい発見があるので、私は文法の見直しという点でも読書が気に入っています。
近年では比較的低予算で利用できる英語学習ツールが出回っていますが、自分にあった方法を見つけること、また生活の一部に取り入れて長期的に続けることは決して容易ではありません。日本在住の方はもちろん、カナダ滞在中の方でも英語学習に終わりはなく、カナダの文化的理解、歌に触れたり、幅広いボキャブラリーを使いこなせることでよりネイティブに近づくことができます。無理なく楽しんで、日常生活の一部として取り込める英語学習ツールを選択の上、皆さんの目標達成に役立てられることを願っています。
ライター Aki
ワーホリ、学生ビザ等でのカナダ留学歴約3年半、カナダ移民歴6年のビクトリア在住女性。
飲食店や介護施設、サービス業など幅広い業種を経験した後、ブリティッシュ・コロンビア州の保険資格を取得し、現在保険会社にて顧客対応、管理業務に従事している。
趣味はパブリックスピーキング、ズンバ、ヨガなど。
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