留学道⑦‐留学と夢②
以前、人生のHiccups(しゃっくり)という記事を書かせて頂きました。
ここで紹介した通り、日本人は何かを計画したり、実行したりする際、どちらかと言うと、がっちり細かい所をしっかり決めて、できるだけ失敗の少ないようにと動く傾向があると思います。仕事でもそうですね、事前に色々と想定して、細かい所を話し合いなどで詰めて進めて行きます。
ですが、こちらの場合、とりあえずやってみる、という傾向が強いと感じます。(ちょっと適当すぎかも?と思うようなことも・・・)とりあえず契約してみようよ、とりあえず始めてみようよ、もしそこで、しゃっくり(hiccups)のように、つまづきや失敗がぽこぽこっと出てきたら、それはその時にまた対策しましょう、という姿勢であることが多いです。何か想定外のことが起きた時、こちらが「えぇっ!どうしよう!」と一瞬思考や行動が停止してしまっても、向こうはどこ吹く風。
「あ、間違ってたごめんね!」
「なるほどね~じゃあこうしてみようか!」
と、切り替えと次の一歩までが早いと感じます。
もちろん、失敗しながら、壁にぶつかっては少々進行方向を変えながら進んで行くわけですから、最終的にそのプロジェクトなり仕事なりを振り返った時に、先にしっかり段取りをした日本スタイルの方が無駄が少ないということはあると思いますから、どちらが良いとは言えないと思います。
ただ、最初から完璧を目指す場合、うまく行かなかった時、ミスや見落としに気づいた時の、「あっ!」という心のちょっとした痛み、はっとする気持ちって結構辛いですよね?
私は、とにかく注意力が散漫なので、細かいミスを山ほどします。ですから、日本では、この「ひやっ」と体温が下がるような気持ちをいつも抱えて仕事をしていたような気がします。
それが、カナダに来てからはとにかく走り出して少々失敗しても、お互い様として、協力しながら進めて行くことができて、あの、「心臓ぎゅー!」の感覚はあまり感じたことがありません。また、「どうしてそういうミスが起きたのか?」というように立ち止まって追求したり、謝罪等に時間をかけたりということがあまりありません。(明らかに相手方がミスしているのに、笑顔で流されると、ヲイ!!!と思うことも確かにありますが。(笑))どうやら私にはこちらの方との仕事スタイルが合っていたようです。
前回、 留学と夢、というテーマで、私自身も皆さんと同じように留学を夢見て、一生懸命お金を貯めて、右も左も分からずやってきた留学生で、何か動くことで、1つ1つ着実に夢は叶っていくんですよ~というような話をしました。
私自身、この12年ほど、カナダで移民、結婚、起業、フルタイム学生と色んな経験をしてきましたが、スムーズにうまく行ったことなど何一つありません。問題にぶち当たっては立ち止まり、考え、回り道をしながらウロウロし、もう投げ出してしまおうかと何回も思った結果、それでもよく分からないけど今いる所に立っている、そんな感じです。
今カナダにいらっしゃって苦労している方、この1年の様々な変更で留学に行く夢をあきらめた/変更した方、いつ行けるのかと待ち続けている方、いろんな方がいらっしゃると思います。ニュースでは、コロナで留学をあきらめた方の、「絶望した」「目の前が真っ暗になった」「留学するつもりで将来設計をしていたので、全部やり直しだ」という苦しい思いもたくさん目にしました。
大きな大きな壁が目の前に立ちふさがっているように見えている方も多いと思います。ただ、恐らく後から振り返ると、それがターニングポイント(進行方向を変える地点)であったり、もしかして後で戻って来たら壁がなくなっていて、ただのBump(でこぼこ)だったということになるのかもしれません。
今日ご案内させて頂いた通り、(なかなか気持ちとしては難しいと思いますが)、立ち止まらずに、次のステップ、または、今やれることに取り掛かり、1つずつ前に進んで頂ければと思います。
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