ワーホリからカレッジ進学。キャリアを少しずつ積み上げ、現在はカナダ企業のHRチームの一員として活躍 小泉 真祐子さん|キャリア目標のあるカナダ留学
- カナダ滞在歴… 約8年半
- 卒業校… George Brown College, Business – Human Resources
- カナダの好きなところ… 様々な人種・バックグラウンドの人がいて、個々の文化や習慣を尊重しながら生活しているところ。
- 目標・目的を達成するために大切なこと… できる限りの準備と諦めないこと。でも無理して頑固に追い続けないこと。たまには目標の軌道修正も大切。
「キャリアにつながる留学・進学」をサポートするMYNDS。私たちがこれまでにカウンセリング・留学サポートをし、現在は社会人としてカナダで活躍する方々にスポットを当てていきます。
- カナダの大学・カレッジ進学に興味がある
- ワーホリで働きながら留学したい
- カナダで就職・移民が気になる
- Co-op、看護師留学など多数取り扱い
あなたに合った留学のカタチをご紹介します。留学のご相談は無料です。
目次
「Compensation Analyst」として活躍している小泉さん。
ーお仕事の内容を具体的に教えてください。
HR(人事)のTotal Rewards(給料、ボーナス、ベネフィットなどの管理)部にあるCompensationチームにて、従業員の給料、ボーナスなどに関わる計算や、前年と比較するための予算を出したり、社内外のデータを利用して、給料やボーナスが現在の市場に対して競争力があるかなどの分析をしています。カナダ全州に店舗やオフィスがあるため、Minimum Wage(最低賃金)変更の際のプロセスやPay Equity(男女平等賃金)といった、性別による給料の不平等が起こらないようにチェックする仕事にも携わります。
ーHRの仕事も多岐に渡ると思います。その中で今のお仕事を選んだ理由を教えてください。
もとから心理学に興味があり、特に仕事においてどのようにモチベーションを維持し、パフォーマンスを上げるか、人はなぜ仕事にやりがいを感じるのか、ワークライフバランスの重要性などを、大学卒業後に考えるようになりました。
HRの中でも特に興味があり、会社に貢献できるTotal Rewardsの分野に強く惹かれました。Total Rewardsは求職者や社員やにとって、転職するきっかけになったり、他社のオファーを受諾する際に重要な一因となります。報酬が社員のライフステージやニーズに合っているかという点も、在職期間やパフォーマンスに影響するため、どの会社にとっても欠かせない職種です。
ーズバリ「Compensation Analyst」という仕事のやりがいは何ですか?
政治、経済、市場の情勢や社員のニーズに対応した報酬プロセスの仕組み作りや、州ごとの法律やルールに則っているかをチェックすることにやりがいを感じます。
雇用法や州のルールは複雑なため、社員からの質問に分かりやすく回答し、システム上の問題を解決する等、日々ソフトウェアやエクセルを駆使しています。ペイロール(給与)の期日に合わせて、スムーズに正確に完了させることにも達成感を感じます。
ワーキングホリデーでカナダに来た小泉さん。
日本の大学では英米語学科で英米国の文化や政治について学び、卒業後は国際事業部のあるメーカーに就職
留学前、日本ではどのような活動をされていましたか?
日本の大学では英米語学科に所属し、英米国の文化や政治について学びました。在学中にイギリスとスペインにそれぞれ4週間ずつ語学留学する機会があり、日本国外での生き方や生活に憧れを持つようになりました。
また留学生の日本生活をサポートするボランティアをし、様々な国の方と交流する機会がありました。
ー新卒で入った会社は短い期間で退職されたそうですね。その後トロントに来られたのは、どのような思いからでしたか?
大学での専攻が実社会で活用できるか不安が残ったまま、卒業後は国際事業部のあるメーカーに入社しました。営業職に就きましたが、自分の性格に合わず、8か月で退職しました。
いつか海外に住みたい、海外で英語を使って専門分野を学びたい、という思いが忘れられず、退職後は1年ほど英語の勉強と英語を使ったアルバイトを複数かけもちし、お金を貯めてワーキングホリデーでトロントに来ました。
ワーキングホリデーが終盤になる頃、夢であった「英語で何かを学ぶ」ということをトロントで叶えたいと思った
ー実際に留学されてみて自分の気持ちはどのような変化がありましたか?
トロントでは自分が外国人扱いされないこと、自分の個性や考えが尊重されること、各国からの移民が個々の文化を大切にしながら生きていける国であると感じ、この国に移民したいと思い始めました。ワーキングホリデーが終盤になる頃には、夢であった、「英語で何かを学ぶ」ということをきっとトロントで実現できると思いました。
カレッジ進学費用を貯めるため、3年間日本で貿易事務として働きながら英語の勉強とIELTSのテストを受け、カレッジ入学を目指しました。当時は移民を目指すか迷っていましたが、卒業後のPost Graduate Work Permitで3年働き、日本帰国後の転職活動に活かそうと思っていました。
カレッジではどのようなことを学びましたか?
George Brown CollegeのHuman Resourceプログラムに2年間通いました。
1年目は会計、マーケティング、経済学、ビジネス数学等の一般教養も学びました。HR関連の授業としては、Recruitment(採用), Employment Law(雇用法), Succession Planning(後継者育成計画)を始めとする、HR全般に関わる科目がありました。先生たちは過去にそれぞれの科目に関した職歴があり、実際に業務上で経験した話を聞くのも楽しかったです。Compensation(報酬)のクラスでは、新しいポジションの給料の設定、給料、ボーナス、休暇のバランスの決め方など、実務に関した知識も得ることができ、現在の仕事でも役立っています。
就活の極意
面接は会話を楽しむ。謙虚にならない、ただ嘘はつかない。
知らないことがあっても、それを学ぶ姿勢を見せるポジティブさも大事
ー日本でもカナダでもHRの経験がないということで、就活は大変だったのではないでしょうか?
私自身、日本でもカナダでもHRの経験がなかったので、初期の就活はとても時間がかかりました。短期契約や職場が郊外など、応募者が少ないであろうポジションを狙って応募し、徐々にキャリアをスタートしました。短期採用だとしてもそれも実務経験にはなるので、次の転職にもつながりますし、時には正社員になれることもあります。LinkedInのアカウントのアップデートや希望の職種に特化したStaffing Agencyに登録する等、できるだけチャンスを広げるようにしていました。
面接はいまだに緊張しますが、できるだけ会話を楽しむようにしています。日本のように謙虚にならないこと。ただ嘘はつかないように、知らないことがあっても、それをどのように学ぶ姿勢があるか、過去のどんな経験が生かされると思うか、などを説明するポジティブさもプラスになると思います。
キャリアアップにつながる心得
カレッジ在学中はできるだけ自分の専攻に関した経験をしておくこと
私は在学中にはHRの仕事はできませんでしたが、カナダでのオフィスワーク経験を得るために、ボランティアとしてコミュニティセンターの受付を経験しました。基本的な事務作業やカスタマーサービスのスキルを得て、学校以外の社会人の方との輪を広げました。
また職場や学校にて、将来何がしたいか、どの分野に力を入れたいかなどをはっきり周りに伝えておくことです。縁があって仕事を紹介されたり、その職種で働いている友達を紹介してもらえるという可能性もあります。
卒業後も、希望職種に関連した資格の勉強を続けました。自分のキャリアに対しての真剣さを示せ、職場以外での知識も増えたことにより、転職にも役立ちました。
カナダで就職を目指す留学生へワンポイントアドバイス
カナダは外国人かどうかに関係なく、就職ができる国です。留学中はできるだけ様々な経験をしてください、いずれ就職に役立つ経験・スキルになります。あとは焦らず、気長に就活を楽しむことが大切だと思います。
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