ワタシが留学業界で働くワケ
“日本が世界と繋がるお手伝いをするため”
- 海野芽瑠萌(Merumo Unno)
- 大阪府出身
- カナダ滞在 16年
- President/ Founder
- 資格
・ICEF Trained Agent Counsellor 0802
・ICEF Canada Course Graduate 00652
・留学協会RCA海外留学アドバイザー
・TOEIC 975(2017)
・IELTS Overall 7.0 ‐ L8・S7.5・R6・W7(2018)
・Canadian Language Benchmarks L8・S8・R8・W8(2019)
・CELPIP L12・S8・R12・W10(2020)
MYNDSの社長を務める一方で、マネージャー・会計・カウンセラー業務も担う代表の海野。みなさんからは「めるもさん」と親しみを込めて名前で呼ばれています。留学エージェントの仕事を始めたきっかけは、25歳のときにワーキングホリデーでカナダにきた際に留学エージェントで日本人カウンセラーの募集を見つけたのが最初のきっかけ。経験は全くなかったものの、前任者が急に辞めてしまったという事情もあり、ワーキングホリデーでも雇ってもらえたというのが始まりでした。それから16年、現在も留学生をサポートする仕事に携わる海野代表は、「一人ひとりの人生を大きく変える決断をお手伝いすることも多いですが、出来る限り客観的な立場での意見をご提供するように心がけています」と語ってくれました!
MYNDS編集部によるスタッフインタビュー
編集部: 留学カウンセラーをする前は塾の講師だったそうですね。その経験は、今の仕事にどのように役に立っていると思いますか?
海野: 大学4年間のアルバイトとワーホリ後の就職は塾講師で、新卒の就職は英会話スクールでした。受験英語を教えていたのと自分自身も頭でっかちな文法英語から英会話に入ったので、多くの日本人が陥りやすい英語ミスや勘違いには、人一倍気づきやすいのではないかと自分では思っています。英語コラムの連載などで、「おもしろい」「続けて欲しい」とお声がけいただくことも多く、直接的に繋がっている部分だと思います。
編集部: ズバリ、どんな留学相談や進学の悩みをお持ちの方であれば、海野さんのカウンセリングが響くと思いますか?
海野: もともと私自身も語学留学を経験し、ワーキングホリデーもした結果、16年もの間この留学業界にいるので、基本的にはお客様のどのような相談・トピックでも対応できます。また、留学の主要都市はほとんど訪れているため、実際に見てきた情報でお話できます。
具体的にいうと、
-20代~30代でこれからの人生や進路に迷っており、大きな目線で進学やワーホリの留学プランニングをしてほしい方
-短期間で自分に合うプランで一気に決めてしまいたい方
-今、教師だったり、今後、英語を教える仕事をされたい方
-日本人が少ないエリアなど、独立心旺盛で一人で切り開いて行きたい方
こういった方々は、私の経験や知識が大いに役に立つのではないかと思います。
編集部: 16年もこの業界にいると色々なタイプの生徒さんがいると思いますが、これまで出会った生徒さんとの思い出深いエピソードなどを教えてください。
海野: 10年以上前に担当した方々とは今もSNSで繋がっており定期的にやり取りをしているので思い入れのある学生さんは本当にたくさんいるので難しいです。そのなかでも二人挙げて紹介します。
私から「I want a job, please.」というフレーズだけ教えてもらって、レジュメを100枚プリントアウトしてトロントのレストランとカフェに配りまくり、完全英語環境のレストランでの皿洗いの仕事についたTくん。オフィスに来る度に英語がいかに楽しいか、どれだけレストランの人と仲良くなったかの話をしてくれ、最終的に非常に流暢な英語を喋るようになって帰国しました。
普段、オフィスに遊びに来ており仲良くなっていたにも関わらず、オフィスで行いたい自分のイベントを、私に提案したいとスーツを着て自作の企画書を持ってきたNくん。その真剣な気持ちに応えるためダメ出しもしましたが、練り直した企画で運営し継続性があり、参加者にも意義のあるものを作り上げました。30代となった今でも、常に新しいことに真剣に挑戦している様子をSNSでいつも見ています。
1人に絞れませんが、自分がカウンセリングまたは留学手配をした学生さんが、同じ留学業界に就職して挨拶に来てくれるケースは、この15年でも多くあります。元部下が取引先である学校に就職するケースも多くありますね。遠くフィリピンの学校の担当さんと、元トロントでワーホリをした方が私の名前で繋がったという話を聞いたりすると感動しますね。
“北米に暮らしていると、英語は決して単なる1つのスキルではなく、世界と自分を繋ぐツール”
編集部: 日本における海外移住希望は年々高まるばかりです。海外永住者も20年以上連続して増加傾向であり、留学のカタチも多様になっています。これまでよりも早いスピードで社会環境も大きく変化する中で、海外留学・進学・Co-opやワーホリなどを考えているこれからの留学希望者にアドバイスをください。
海野: 日本ではまだまだ、英語がスキルの1つとして数えられていて、就職やキャリアに有利なツールと捉えられているように思います。ただ、PCスキル・英語・IT・ウェブ、そしてAI知識など、時代が求めるスキルは変化そして進化しています。同時通訳/翻訳になれば、スキルとしての英語は必要なくなるかもしれません。
一方で、北米に暮らしていると、英語は決して単なる1つのスキルではなく、世界と自分を繋ぐツールだと感じます。英語が分かることで、理解できる文化や、人の考え方、ビジネスの進め方、世界の見方が非常にたくさんあり、日本語だけで暮らしているよりも自分の見える世界が大きく広がると思います。そのような便利なツールを手にしないのは、単純にもったいないと思います。ご自身の人生やその見方を豊かにするためにも、留学には挑戦してほしいです。
編集部: 今から留学や進学を考える方へアドバイスをお願いします。
海野: 私が20代の頃、とにかく日本が生きづらいと感じていて、何が何でも外に出たいと思っていました。実際に海外に出てみて最も思うのは、逆説的ではありますが日本はいい国だなということです。旅行に行くと、自分のお家のベッドが恋しくなるように、何かの価値を知るためには一度外に出て客観的に見てみるのが一番良いのかもしれません。
留学や移住をすることは、決して日本を捨てたり、嫌うことではありません。海外で暮らすために、日本人らしさ、日本人の良い所を捨てて、肩肘を張って生きないといけないということは全くありません。おそらく今あなたが思うよりも、ハードルは低いので、是非勇気を出して欲しいと思います。
私とカナダ
MYNDSでの仕事のやりがいはどのようなところにありますか?
全ての業務に関われることです。コロナ前は、責任者/統括者だったため、数字や会社の運営や管理に関わる仕事が多く、お客様の顔やスタッフの顔が見えない部分が多かったのですが、現在は、具体的にお客様に関わる部分の対応も管理もどれでもできるので楽しいです。
カナダに来たきっかけと、カナダに残ること(永住)にした経緯を教えてください。
最初は語学留学で3ヶ月、それであまりにもカナダが好きになってしまい、どうしても戻ってきたくてワーキングホリデーで1年来ました。その後、日本に帰り、もう戻って来ないつもりではありましたが、急転直下で結婚することになりましたので永住権を取って戻りました。
ご自身のカナダ留学中の大失敗談を教えてください。
留学1か月目、ホストマザーがシェフで、プライベートパーティーをする時のキッチンサポートをお願いされたのですが、料理を出している時にカナダ人のおじさんに「Are you a chef here?」聞かれて、最大限にテンパった挙句、「I’m a wash disher.(私は洗う皿人です)」と答えて、怪訝な顔をされたことですかね。今でも思い出して「あぁぁぁぁ!」ってなります。
留学中一番つらかったことは何ですか。そしてどのように乗り越えたのですか。
日本語だったら当たり前に言えて、当たり前にできる事が、ノンネィティブである、外国人であるということで、思うようにできず、無力感・無能感を感じることが一番辛かったです。今でも新しいことをするたびに同じ気持ちは感じますので乗り越え切れてはいないのかもしれませんが、ひとつずつできることが増えているのでそこに満足感を覚えるようにはしています。
カナダに来て良かったと思いますか。
はい。カナダでビジネスをしていて、外国人だからと差別的な扱いを受けたり、女性だからと軽視されたことが思い返す限り一度もありません。これは、カナダ、特にトロントの美徳だと思います。
ズバリ、カナダで1番好きな都市はどこですか。
最初に留学したブリティッシュコロンビア州のVernonです。水が多い場所が好きなので、湖の多い西部の景色が、自分が一番カナダで好きな風景だと思います。
英語はぺらぺらですか?
もちろん留学した頃と比べて話せる内容は増えていますが、満足したことはありません。未だに分からない単語や言い回しがたくさんあります。ただ、学生さんに勉強することをオススメする仕事なので、英語の試験などは自分も定期的に受けるようにはしています。
カナダ留学をおすすめする理由は何ですか?
重複しますが、カナダの人に対してニュートラルな部分が一番おすすめです。男性だから、女性だから、〇〇人だから・・・こういった属性を全て取っ払って、人間として自分がどんな人なのか、みたいなことを考えさせてくれる国だと思います。
挑戦したいと思っていることを教えてください。
Teacher Training(教育者の育成)が次の課題かな、と思っています。もちろん直接的には日本で英語を教えることも入りますが、もっと広い意味で、カナダ留学で学んだ知識やスキル、感覚みたいなものを次の世代に繋いでいく人材の育成ができると良いと思います。
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